サイト改善 / 制作 2020.09.17

サイト改善を基礎から解説!現状分析の方法と具体的な改善ポイントをご紹介

WEBサイト担当者の中には、なかなかアクセス数が伸びない、売り上げやお問い合わせに繋がらないなど、WEBサイトの改善が必要だと感じている方がいらっしゃるでしょう。

しかし、WEBサイトの改善が必要だとわかっていても、どんな点で改善が必要なのか、改善のために具体的に何をしたらよいかわからない、とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

今回は、WEBサイトを改善するために必要な基礎知識と改善方法を解説します。課題の洗い出し、課題をクリアするためにどのような対策が必要なのか、順を追って方法・目的別にわかりやすく説明します。

サイト改善のステップ

ここでは、サイト改善を行う際に必要なステップを、具体例をあげながら解説します。

目的の整理と目標設定

サイトのどこをどのように改善すればよいか考える前に、まず目標値の設定が必要です。

目標値の設定はKGIを使って逆算する方法があります。今回は、以下の式から目標達成に必要なセッション数を算出することを考えてみましょう。

必要なセッション数=1ヶ月の売り上げ目標÷客単価÷CVR

CVRとはWEBサイトのセッションのうち、どの程度購入やお問い合わせに繋がったのか、購入の割合を示します。

例えば、ロールケーキを販売するWEBサイトがあったとします。そのお店は、1個1,000円のロールケーキをサイトで販売しています。

1人の購入者は1個のロールケーキを購入すると仮定し、ロールケーキの月間売り上げ目標を10万円、サイトを訪れたすべての人がロールケーキを購入してくれるわけではないのでCVRを2%として計算します。

10万円÷1,000円÷2%=5,000セッション

10万円の売り上げ目標達成には、WEBサイトに5,000セッション、約5,000人が訪れる必要があることがわかりました。よって、WEBサイトの1ヶ月のセッション数目標は5,000とすることができます。

現状把握

目標値を達成するためにどのようなことが課題となっているのか、どこをどう改善すれば目標を達成することができるのかを探るためには、自社のサイトの今の状態をしっかりと把握することが必要です。

CVRやセッション数は、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを使って確認することができます。

漠然とWEBサイトを改善したいではなく、WEBサイトへ流入してくれる人はたくさんいるのに、ロールケーキを実際に購入してくれる人が少ない(CVRが低い)、そもそもサイトに訪れてくれる人が少ない(セッション数が少ない)など、サイトの利用状況を具体的に把握し、改善に必要な材料を集めます。

セッション数やCVRの確認だけでなく、WEBページの滞在時間は短すぎないか、直帰率や離脱率は高すぎないか、などサイトを訪れるユーザーの満足度にあたる部分も合わせて確認します。

課題の洗い出しと改善施策の立案、優先順位付け

現状の把握を終えたら、KGIから算出した目標値と現状の数値を照らし合わせます。そして、数値目標を達成するためにはWEBサイトをどう改善したらよいか改善策を立て、早急な改善が必要な点の順位づけを行います。

先ほどのロールケーキのWEBサイトでは、CVRを2%と仮定すると、10万円の売り上げを達成するには月に5,000セッションが必要でした。

例えば、現状2,000セッションしか無かった場合、どのように残りの3,000セッションをWEBサイトに集められるのか考える必要があります。セッション数を増やす手法として、サイト内のコンテンツを増やしSEOを強化する、またはSNSでフォロワーを増やしてSNS経由のセッションを増やす、といった集客改善の方向性が考えられます。

一方で、売り上げ目標を達成するためには、セッション数を増やすだけではなく、先ほど2%と仮定したCVRを改善するという方法も考えられます。セッション数の増加とCVR改善のどちらに優先的に取り組んでいくかを決定したうえで、具体的な改善施策を考えていくと良いでしょう。

施策の実施と効果検証

施策がいくつか出たら、優先度の高い改善施策から順に実施していきます。ここで重要なのは、施策をいくつも実行することよりも、行った施策の効果検証を丁寧に行うことです。

施策実施前と実施後の数値を必ず比較し、効果が見られているか、あまり効果が上がらなかったかを確認します。効果が表れなかった場合は何が原因なのかを考え次の改善に生かすことを忘れずに行いましょう。

サイトの課題を分析する方法

サイト改善において最も重要なことのひとつは、サイトの現状を正しく把握し、改善点を見つけることです。ここではWEBサイトの改善点を見つけるために必要な材料を集め、課題を分析する方法を紹介します。

アクセス解析

目標達成に必要なセッション数や、PV(WEBサイト全体のページがどれだけ見られているか)を確認できるのがアクセス解析ツールです。

代表的なものに、Googleアナリティクス、Googleサーチコンソールなどがあります。

アクセス解析ツールでは、PVの他にも、ユーザーの年齢や地域などのユーザー属性や、自然検索、広告、SNSなどユーザーがどこからサイトへ入ってきたかを示す流入経路など、WEBサイトの現状を把握するためのポイントとなる情報を得ることができます。

ヒートマップツール

ヒートマップツールとは、サイト内のページ全体でユーザーがどこに注目しているのか、ページ内のどのコンテンツや画像が見られているのかを把握できるツールです。

特定ページにおいてPVがある程度あるにも関わらず、ページの平均滞在時間が短い、CVRが思うように上がらないといった課題がある場合に有効な解析方法です。

ユーザーのWEBページ上の細かな行動を色で確認ができることから、解析に慣れていない担当者でも解析に時間をかけずページ内の課題の分析が可能です。

ユーザビリティテスト

ユーザビリティテストは、実際のユーザーにWEBサイトを操作してもらい、使いやすさの検証や、WEBサイトの中の課題を抽出する方法です。テストの際には、検証したいユーザー像、利用状況、WEBサイトの中で達成させる目標の3点を決めておく必要があります。設定したユーザー像に合致する被験者をアサインし、その方にWEBサイトを使って何をしてほしいのか(目標)を説明したうえで、実際にWEBサイトを操作してもらいます。

被験者の画面操作を見て、迷っているポイントなどを発見したり、目標を達成させた後に被験者へインタビューを行うことで、分析ツールでは見えなかった課題が見えてきます。最近ではオンラインでユーザービリティテストができるツールも登場し手軽に行えるようになりました。

競合分析

競合サイトを分析することで、自社サイトに足りない情報は何か、競合にはない自社の強みは何かを把握することができます。

ターゲットキーワードの検索結果上位に表示されている競合サイトをチェックし、自社サイトに必要な情報を洗い出したり、競合分析ツールを使って他社WEBサイトの傾向を分析し、同じターゲットに人気があるコンテンツを発見するなども有効でしょう。

サイト改善の目的

さまざまなツールを使って自社サイトの現状を把握し、課題を発見できることは理解できても、まず何をするべきなのか、どのような視点から情報を分析していけば良いのか分からない、という方もいるでしょう。そんなときは、そもそもサイト改善によってどんなことを目指したいのかに立ち返ってみましょう。サイト改善を行う目的が明確であれば、おのずと確認すべきポイントが見えてくるはずです。

SEO

SEOとは検索エンジン最適化という意味で、検索エンジンで上位表示されるために行う対策を指します。

SEOの例として、顧客が検索すると考えられるキーワードをいくつか選定し、それらを盛り込んだコンテンツの作成をする、などがあげられます。

検索結果で上位表示されるために、単純にキーワードを盛り込むだけではなく、競合を分析しながら検索した人が何を知りたいのか(検索意図)を想像してコンテンツを作るようにしましょう。

SEOは他にも、内部リンクの強化やtitleタグの改善、ページスピードの高速化など多岐に渡りますので、これからSEOを始めようと思っている方はSEOに詳しいコンサルティングや、制作会社へ相談することをおすすめします。

CVR改善

WEBサイトへ一定数のアクセスがありながら、CVRが低い、という場合に必要なのがCVRの改善です。

CVR改善施策の一例として、離脱や直帰が多いページを特定しそのページの課題(仮説)を洗い出して改善をしていくという方法があります。例えば、次のページに遷移するボタンが分かりづらい、ページに含まれるコンテンツが少なすぎる、アイキャッチ画像が魅力的ではない、など様々な仮説を立て、対策を行っていきます。

CVR改善のなかでも広告用のランディングページのCVRを最適化するという考え方はLPOと呼ばれます。

また、同じくCVR改善の一種でエントリーフォームからフォーム送信完了への移行率を高めることを、エントリーフォーム最適化、EFOと呼びます。

リピート率改善

WEBサイトを利用して同じユーザーがあまり購入することがない、WEBサイトのリピーターが少ないと感じる場合はリピート率を改善するための対策が必要です。

リピート率を改善する施策例として、WEBサイトへの訪問や商品購入に連動して溜まるポイント機能の導入や、その人の行動履歴に応じた商品・コンテンツの提案などが挙げられます。

提案については例えば、1度柄物のスカートを購入した女性に対して、そのスカートに合うブラウスを提案するなどが考えられます。リアルな店舗でも自身の購買状況を理解して提案してくれるのは嬉しいはずです。そのようなおもてなしをすることでリピーターを育てることに繋がっていきます。

サイト改善の施策事例

サイトの現状と課題を把握できたら、いよいよサイト改善の施策を考え、実行していく段階に入ります。

ここからは、見つけた課題を解決する方法が分からない方のために、サイト改善の具体的な施策の事例を紹介します。

ページの表示速度

ページの表示速度が極端に遅い場合、読み込みが遅くユーザーを不快にさせてしまい、コンテンツの内容が優れていてもユーザーが離脱する原因になります。

離脱率や平均滞在時間が短い場合、ユーザーが満足できるWEBサイトでないと判断され、検索エンジンの評価が下がる可能性があります。

ページの表示速度改善にはPage Speed Insightsで診断を行い、改善必要と判断された項目を中心に改善を行います。

改善例として、画像のファイルサイズの最適化が挙げられます。画像のファイルサイズを圧縮せずWEBサイトに掲載している場合は、画像編集ソフトや無料利用できるサイトを使ってWEBサイト内の画像を圧縮します。

コンテンツの追加

現状把握の時点でWEBサイトに訪れるユーザー数が少ない場合、コンテンツの内容がユーザーの知りたいことを満たしていない可能性があります。

特に平均滞在時間が短い、直帰率が高い場合はコンテンツの内容が不十分ということが考えられます。

例えば、ロールケーキを販売するWEBサイトであれば、ロールケーキの説明をするページを作りこむだけでなく、お客様の感想をまとめたページの追加、使用する卵や牛乳の産地を説明するコンテンツの追加など、ユーザーが満足するコンテンツを追加します。

内部リンクの追加

WEBサイト内に用意したコンテンツを、できるだけユーザーに見てもらうために行うのが内部リンクの追加です。内部リンクの追加はSEOにも有効な施策です。

内部リンクとはWEBサイト内のページ同士を繋ぐリンクを指します。

内部リンクの効果的な設置は、ユーザーがWEBサイト内の様々なページを見て回ることができ、CVRや平均滞在時間のアップに繋がります。

ただ内部リンクを貼ればいいのではなく、コンテンツの内容に適したリンクを適所に貼る必要があります。

ページデザインの改善

ヒートマップツールを使った際に、ユーザーが明らかにページ内を迷っている形跡がある、また直帰率が高いなどの場合はページデザインの改善を検討します。

WEBサイトの対象としているユーザーの年齢や性別などの属性に合わせて、購入ボタンや商品説明、画像をわかりやすく配置することが大切です。

例えば、スマホ操作に慣れていない世代をターゲットとするWEBサイトなら、情報を厳選し商品購入ボタンを大きめにわかりやすく設置する、文字を大き目に設定するなど、ユーザーが使いにくいと感じる部分を減らす工夫が必要です。

ゴールまでの導線改善

商品購入ページやお問い合わせフォームはWEBサイトのゴールにあたります。

WEBサイト全体の平均滞在時間や離脱率から、ユーザーがWEBサイト内を回遊している様子があるにもかかわらず、CVRが上がらないという場合には、ユーザーがCVRに至る導線が整っていない可能性があります。

導線を整える具体的な改善方法は、内部リンクの改善やコンテンツの追加などが挙げられます。

例えば商品の予備知識など、購入とは少し離れたテーマで集客があった場合、内部リンクをすぐに商品購入ページへは繋げず、近いテーマ同士をゆるやかにリンクで繋ぎながら、ユーザーを商品購入ページへと導く導線に改善します。

フォームの項目改善

商品購入ページやお問い合わせフォームへのアクセスが一定数ありながらCVRが低い場合は、フォーム項目の見直しを検討します。

何度もエラーが出る、入力項目が多すぎる、ユーザーが見た時にフォームがわかりにくいなど、ユーザーの不快感が無いよう改善策を立てます。

具体的な対策として、入力項目の必須、任意の表示、全角半角の自動切換え、エラーチェックの即時表示などへの対応があります。

お問い合わせ、購入後の返信や対応にどの程度時間がかかるのか、連絡がない場合の対応など丁寧な記載をすることでユーザーの満足度やCVRの向上に繋がります。

CTAボタンの改善

CTAボタンとは、購入ページやお問い合わせフォームへユーザーを導くために、クリックを促すためのボタンで、購入する、資料を請求する、などのボタンを指します。

ボタンの名称が分かりづらいものになっていると押しづらくなってしまうので、極力誰でも分かりやすい言葉にしましょう。

また、ボタンの数は多すぎるとユーザーに不快感を与える可能性があるため、アクセス分析ツールで効果を検証しながら設置する必要があります。

まとめ

サイト改善と一口にいっても、どこをどのように改善したらよいのか、サイトの課題の見つけ方から改善施策まで具体例を交えながら解説しました。

検索順位やユーザーの動向は日々変化しています。WEBサイトの改善は1度行えば終わりということはありません。絶えず現状把握、分析をし、改善検証を行っていくことで、集客ができる、そしてCVR率の高いWEBサイトに改善することができます。

様々な視点から分析し、WEBサイトがより良いものになるよう、役立てて頂けたら幸いです。

ヒトノテロゴ

執筆者:ヒトノート編集部

株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。

ヒトノテ坪昌史

監修者:坪昌史

株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。