SEO内部対策は何をする?行うべき施策14選

GoogleやYahoo!といった検索からのアクセスを増やすために、SEOは非常に重要です。しかし、実際にやってみようと思っても何をしたらよいか分からない、という方も少なくはないでしょう。
SEOは、大きく分けて内部対策と外部対策の2つがあります。
この記事では、内部対策についてスポットをあて、SEOを行おうと思っている方にぜひ実践してほしい施策をご紹介したいと思います。
この記事の目次
SEOにおける内部対策の重要性
SEOはサイトを改善して行う内部対策と、被リンク獲得を目指す施策である外部対策があります。
近年の検索エンジン、特にGoogleは内部対策を重要視している傾向にみられます。また、年々アルゴリズムが複雑になっているので、ただ施策を行うだけでは効果が得られない可能性も考えられます。
まずは内部対策がいかに重要なのか、その理由をしっかりと理解してから対策を行うようにしましょう。
内部対策と外部対策
SEOの内部対策は、先述した通りサイトを改善していくことでSEOの効果を高める対策です。
ソースコードを最適化したり、ユーザビリティを高めたり、サイト構造を整理することで検索エンジンから評価されやすいサイト作りを行うことを内部対策と呼びます。
一方の外部対策は、他サイトやSNSなどから被リンクを集める対策です。
どちらの対策もSEOにおいて重要ですが、まず行ってほしい対策は内部対策です。
内部対策はなぜ必要?
SEOの中で、内部対策は必須と言ってよいほど重要な対策です。
なぜ内部対策が重要視されているかというと、検索エンジンが評価するのは、サイト内のコンテンツだからです。
GoogleやYahoo!といった検索エンジンは、クローラーと呼ばれるネット上の情報を自動で収集、分析、整理を行うプログラムを使って、サイトの情報収集と評価を行っています。
しかし、クローラーは人ではなくいわば機械のため、人間のようにサイトを認識できません。クローラーでもサイトの内容が分かるようにするには、さまざまな手法を用いてサイト内コンテンツを理解しやすくしてあげる必要があります。
これがSEOの内部対策にあたるのです。
内部対策を行うことで、クローラーに正しくサイト内の情報を伝えることができ、正しい評価を受けることができます。
せっかく良いコンテンツを作り上げても、評価をしてくれるクローラーに伝わらないのであれば意味がありません。正しい評価を受けるために、SEOの内部対策は必要であり重要と言えます。
内部対策として行うべき施策は少なくありませんが、行うか行わないかではクローラーからの評価が大きく異なることもあります。
手間だと思わず、しっかりと対策をしておきましょう。
クローラーの巡回を促す施策5選
では、実際にどのような内部対策が必要なのか、用途ごとに重要な施策をご紹介していきます。
まずご紹介するのは、クローラーの巡回に関する施策です。
コンテンツを理解してもらうためには、クローラーにサイトへ来てもらい、全てのコンテンツを見てもらわないといけません。コンテンツを理解してもらう前の第一歩として、そもそもクローラーがサイト内を巡りやすくしておく必要があります。
クローラーがサイト内をしっかりと見て回れるように、以下のような対策を行っておきましょう。
XMLサイトマップの送信
XMLサイトマップとは、ユーザーが見るものではなくクローラー向けのサイトマップです。サイト内にどのようなページがあるのか一覧にしたもので、Google サーチコンソールからGoogleに送信ができます。
XMLサイトマップを送信することで、Googleにサイトの実態を知らせることができ、サイト内に存在するページも知らせることができます。
クローラーは、このサイトマップを1つの参考にサイト内を巡っていくため、サイトマップの送信はクローラーのサイト巡回に非常に役立ちます。
XMLサイトマップは、作成用のツールなども用意されています。ツールを使えば簡単に作成ができるので、必ずサイトマップを作成して送信をしておきましょう。
URLの正規化(リダイレクト、canonical)
サイトを作成すると各ページにはURLが生成されます。
1つのページに1つのURLというのが通常ですが、実はシステムなどの関係上で1つのページに対して複数のURLができてしまうことが多くあります。
例えば、http://sample.com/とhttps://sample.com/は、ページにあるコンテンツは同じであっても、「http」と「https」という異なるURLになってしまいます。このような時、クローラーは2つのページをそれぞれ それぞれ別のサイトとして 評価するため、評価が分散してしまう可能性があります。
これは上記の場合だけでなく、内容がほぼ同じであるページやwwwのありとなし等でも当てはまります。
その際、サイトの管理者側から正しいURLをあらかじめ伝え、評価対象を1つのURLに絞ることができれば、クローラーも迷うことなく正規URLを評価、インデックスすることができます。
そこで使用するのがリダイレクトやcanonicalといった手法です。
リダイレクトは、「wwwの有り無し」や「http、https」など異なるURL形式でアクセスしても行き着くURLを1つに限定する手法です。
canonicalは、ソースコードに記述して正規URLをクローラーに教える手法です。
インデックスをしてほしくない方のURLから正規URLにリダイレクトをしておけば、クローラーはそもそもインデックスをしてほしくないURLの中を見たりせず、正規のURLにたどり着くことができます。
もしくは、正規URLを表記したcanonicalを設置しておくことで、クローラーに正規URLを伝えることができます。
robots.txtの使用
robots.txtは、クローラーにサイト内でアクセスをしてほしくないページや、XMLサイトマップファイルの位置を知らせる事ができるファイルです。
例えば、WordPressなどでサイトを作成している場合、管理画面などのURLは特にクローラーに見てほしいわけではないでしょう。
それよりもサイト内のコンテンツを見るために時間を使って欲しいと思う場合に、robots.txtを使えば特定のURLやファイルへの巡回を拒否することができます。
他にも、XMLサイトマップの設置場所を知らせることもできるため、クローラーのサイト内巡回の手助けになります。
ここで1点気をつけたいのが、robots.txtでクローラーの巡回を拒否したからといって、検索エンジン上に表示されないというわけではないことです。検索エンジン上に表示されないようにしたい場合は、noindexを使用するなどして別の対応が必要になります。
パンくずリストの設置
パンくずリストは、ページ上部や下部に表示する内部リンクのリストです。
そのページがサイト内ではどのような位置づけなのかを示すだけでなく、サイトのトップやひとつ上の階層のページにすぐ移動ができるため、サイト内巡回に役立ちます。
ユーザー、クローラー両者にとってサイトの階層を理解しやすいうえに、クローラーのページ移動がしやすくなるため、パンくずリストは設置をしておくと良いでしょう。
シンプルな階層設計
ほとんどのサイトにはトップページだけでなく、下層ページがあり階層が分かれていると思います。この階層はユーザー、クローラーにとって重要で、求めているコンテンツへ素早くたどりつけるような階層である必要があります。
例えば、関連する情報をカテゴリごとに分けて階層を作れば、ユーザーは必要な情報があるところだけを見ることができます。クローラーも、その階層にあるコンテンツがどのようなジャンルのコンテンツなのか理解をしやすくなるでしょう。
しかし、階層を細かく分けすぎてしまうと、逆にどこを見たらいいのか迷ってしまうユーザーもいるかもしれません。クローラーもサイトを回遊するために時間を要してしまいます。
サイトの階層を考えるときは、本当にそのカテゴリ分けが必要なのかどうかを考えながら、分かりやすくシンプルな設計を目指しましょう。
サイトの内容を正確に伝える施策5選
ここまで、クローラーをサイトに呼び込み、巡回をしてもらうための施策を紹介しました。
クローラーがサイトに来てくれるようになったら、次に重要な点はコンテンツを理解してもらうことです。クローラーがせっかくサイトを巡回してくれても、中に書いてある内容が正しく伝わらなければ評価につながりません。
そのため、サイトの内容はクローラーに伝わりやすくしておく必要があります。
ここでは、サイト内容をより正確に伝えるためにやっておくと良い施策をご紹介します。
titleタグの最適化
titleタグは、検索結果上にも表示されるページのタイトルを指します。
ページ内のコンテンツとしては表示されませんが、titleタグを設置しておくことでクローラーがタイトルを読み取り、ページの内容を把握するだけでなく、検索結果上にも表示をしてくれます。
ただし、検索結果上に表示される文字数は限られているため、長すぎると表示されない可能性もあります。
titleタグはそのページで一番重要な情報を簡潔に伝えられる内容にしましょう。一番重要な情報というのは、自然とそのページで対策をしているキーワードと重なるはずです。
クローラーやユーザーがすぐにキーワードを見つけられるように、titleタグには対策キーワードを入れておくと良いでしょう。また、検索結果上でより目につきやすいように、タイトルの前半にキーワードを入れておくことも重要です。
見出しタグの最適化
文章を読むときに、適切な見出しがあると内容を理解しやすくなります。これはWeb上のコンテンツも同じで、見出しタグを活用してコンテンツを整理しておくことで、ユーザーやクローラーはコンテンツの理解を深めることができます。
見出しタグはh1からh6まであり、数字が大きいほど詳しい内容が書かれていることになります。
見出しタグはただ使うだけではなく、コンテンツの内容に合わせて意味のある所で使う必要があります。
例えば、h1、h2と続いた後にh5を使うと、コンテンツがいきなり詳しくなってしまうことになり、ユーザーもクローラーも内容が理解できません。数字は順番通りに正しく使い、コンテンツの内容を丁寧に分けていくようにしましょう。
meta descriptionの活用
meta descriptionはメタタグの1つで、ページの概要をクローラーに伝えるためのタグです。
meta descriptionもtitleタグと同じようにページ上では表示されませんが、クローラーにtitleタグでは伝えきれなかったコンテンツの内容の補足として情報を伝える事ができます。
また、検索結果上のtitleの下にスニペットとして表示されることもあり、ユーザーに対してもコンテンツ内容をアピールすることができます。文字数もtitleタグより長く書くことができるため、重要なキーワードと合わせてページ内容を細かく伝えることが可能です。
検索結果で表示された時に、ページの内容に興味を持ってもらえるようなmeta descriptionタグを設置すると、クリックされる回数も増えるかもしれません。
alt属性の設定
サイトの内容をより視覚的に伝えるために、コンテンツ内に画像を使用する場合も多いでしょう。しかし、場合によっては画像が表示できない環境があり、ユーザーが画像を見ることができない可能性もあります。
そんなときに、一体どのような画像が設置されていたのかを伝えるためにalt属性を使い画像内容を記載しておくとよいでしょう。
alt属性に書かれた内容は、ユーザーだけでなくクローラーにとっても画像理解の手助けになります。一体どのような画像が使われているのか、わかりやすく記載をすることでコンテンツへの理解も深まります。
ただし、alt属性もむやみに記載をしているだけでは十分な情報が伝わりません。その画像を的確に表現できるような簡潔な言葉を選んで記載するようにしましょう。
ページネーションの設置
ページネーションとは、長いコンテンツをいくつかのページに分割する時に使います。
例えば、ショッピングサイトのカテゴリ一覧や、ブログ記事の一覧などは非常に多くのコンテンツがあるため、適度なところでページを分割しているサイトも多いでしょう。どれくらいのコンテンツがあるのか、ユーザーもページ数から判断することができます。
このようにページを分割するとURLは別々になってしまうため、続き物のコンテンツであることを伝えるためにページネーションタグも合わせて使用することも可能です。
ただし、Googleはページネーションタグのサポートを2019年で廃止しています。現在は一部のクローラーにしかサポートされていないため、ページネーションタグを新たに設置するかどうかは、作業量によって判断をした方がよいかもしれません。
ページネーションを行う場合は、ユーザーにとって見やすいかどうかを考えて行うようにしましょう。
ユーザビリティを向上させる施策2選
Googleは、ユーザビリティやユーザーエクスペリエンスを大事にしています。
特にスマホが普及している今は、スマホからの閲覧がストレスなくできているかを重要視しており、現在Googleが主に順位の評価対象としているのはスマホ向けサイトのコンテンツです。
そこで、ここからは特にユーザビリティを向上させるための施策をご紹介します。
モバイル最適化
先述したように、Googleは特にスマホから閲覧した際のユーザビリティを大切にしており、スマホから快適に閲覧できるサイトを評価する傾向にあります。
Googleはスマホを「モバイル」と呼んでいるため、モバイルの最適化はつまり、スマホ向けサイトの最適化ということになります。
パソコンからのユーザーだけではなく、スマホユーザーが多い事も考えたデザインやコンテンツ配置を心がけましょう。
現在ではパソコンとスマホで同じコンテンツを表示する「レスポンシブデザイン」も主流です。今からサイトを作るという人は、レスポンシブデザインでのサイト制作を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
表示スピードの改善
もう一点Googleが重要視しているのが、サイトの表示スピードです。
Googleの調査によると、サイトをクリックしてから画面が表示されるまでの時間が3秒を超えると、約40%のユーザーがサイトを去ってしまうと言われています。
ユーザーがサイトを離れてしまわないよう、ページの表示速度は確認、改善を行うことをおすすめします。
また、Googleも上記のような状況を受けて、ページの読み込み速度をサイトの評価基準のひとつとして取り扱うようになりました。表示スピードの改善は、ユーザーのためだけではなく、検索エンジンから評価を受けるためにもなるのです。
ペナルティを防ぐための施策2選
ここまでSEOの内部対策をご紹介してきましたが、度を超えてやりすぎてしまう、もしくは良いと思った行動でも、Googleの示すガイドラインに違反をしてしまうとペナルティを課せられる事があります。
「手動による対策」と呼ばれるペナルティを受けてしまうと、サイトの順位が下がる、検索結果から削除されるといった可能性もあります。
なかには、意図せずそうなってしまったというパターンもありますが、Googleは意図的でもそうでなくても公平にペナルティを課します。
そのため、SEOの内部対策を行う上では、次の点を注意しておきましょう。
隠しテキスト・隠しリンクの排除
ユーザーに見えない文字サイズ、または色などでサイト内に記載された文字やリンクを、隠しテキスト(隠しリンク)と呼びます。
実は、ユーザーにとって有益でないサイトでも、キーワードさえ詰め込んでしまえば上位表示ができた時代がありました。
そのため、対策キーワードや共起語をクローラー向けに設置し、ユーザーには見えないよう文字色やサイズ、装飾で隠してしまうことで不正に評価を得ようとしたサイトが存在しました。
これらの手法は現在違反とされており、ペナルティの対象になります。
例えば、意図せず配置した場所が画像と重なってしまい隠しテキストになってしまった、必要ないコンテンツをCSSで見えないようにした等、悪意がない場合でも違反行為と判断されてしまうことがあります。
ソースコード上に存在するコンテンツはすべてユーザーに見える状態になっているか、サイトをよく確かめておくようにしましょう。
キーワードの詰め込みに注意
先述したように、以前のGoogleではキーワードが多く入っていれば上位表示する傾向にありました。
しかし、現在はコンテンツの内容や情報を重視しているため、ただキーワードが入っているだけでは評価されません。あまりにも不自然にキーワードを多用していると、ユーザーが文章を読みにくいため、利便性が低下するとしてGoogleのガイドライン違反になる可能性があります。
キーワードを適切に使うことで情報が豊富なコンテンツになりますが、あくまでもユーザーが読みやすい自然な文章であることが前提です。
キーワードを意識しすぎるあまり、不自然に詰め込みすぎてしまわないよう注意しましょう。
まとめ
SEOの内部対策を行う際に、ぜひ行ってほしい施策をご紹介してきました。
この施策を行えば必ず上位表示をするというわけではありませんが、クローラーにサイト内のコンテンツを正しく理解、評価してもらうための手助けになります。
より良い情報を効果的に配信するためにも、今回ご紹介した施策に取り組んでみてはいかがでしょうか。

執筆者:ヒトノート編集部
株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。

監修者:坪昌史
株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。
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