SEO 公開日: 2023.04.28 更新日: 2024.03.26

ペンギンアップデートとは?導入背景とSEOへの影響・変化を解説

ペンギンアップデートとは、低品質な被リンクを持つページの評価を下げて、良質な被リンクを持つページを高く評価するためのGoogleのアルゴリズムアップデートです。

ペンギンアップデートは、被リンクの質ではなく、量で判別していた過去の検索エンジンの欠点を突く、ブラックハットSEOへの対策として行われました。日本では2012年に初回アップデートが行われ、現在も日々アップデートされています。

本記事では、ペンギンアップデートの概要や導入背景を紹介します。アップデート後のSEOのポイントも解説するので、参考にしてください。

ペンギンアップデートとは?

ペンギンアップデートとは、Google検索のアルゴリズムアップデートのことです。日本では、2012年4月に初回のPenguin Update 1.0が行われました。

ペンギンアップデートの目的は、ブラックハットSEOを排除して、ホワイトハットSEOを評価することです。つまり、SEOスパムや低品質なリンクを利用している悪質なサイトにペナルティを課し、掲載順位を下落させるためのアップデートとなります。

SEOスパムとは、Google検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)に準拠していない行為のことです。例としては、自動生成コンテンツや隠しリンクなどが挙げられます。

ペンギンアップデートは、2016年9月のPenguin Update 4.0までに計7回行われました。現在は、日常的にアップデートされるコアアルゴリズムに組み込まれているため、ペンギンアップデートとして扱われることはなくなりました。コアアルゴリズムに組み込まれたことで重要度が増したため、日頃からホワイトハットSEOに努めることが大切です。

ペンギンアップデートが導入された背景

ペンギンアップデートが導入された理由は、悪質なSEO手法であるリンクスパムが流行していたためです。

検索エンジンは、Webサイトの評価において、過去も現在も被リンクを重要視しています。しかし、精度が低かった過去のアルゴリズムはコンテンツの質を認識できず、「被リンクが多い=信頼できるサイト」だと評価してしまう弱点がありました。つまり、質が低いサイトであっても、被リンクでつなぐだけで高い評価を得られたのです。その結果、アフィリエイトのみを目的としたサイトなど、ユーザー目線ではない記事が検索上位を独占するようになりました。

読みにくくわかりにくいサイトが上位を独占していては、ユーザーは他の検索エンジンに流出してしまいます。そこでGoogleは、「リンクプログラム」「クローキング」「隠しテキスト・隠しリンク」などの悪質なリンク操作に関するブラックハットSEOにペナルティを課すために、ペンギンアップデートを導入しました。

ペンギンアップデートによって、検索結果を操作するためだけの被リンクを持つページや、SEOスパムを悪用したWebサイトは取り締まられ、良質なコンテンツが検索結果に表示されるようになりました。

しかし、ブラックハットSEOと呼ばれる悪質な手法は、他にも多くあります。そこでGoogleは、ペンギンアップデートとともに「パンダアップデート」を実装。現在は、どちらもコアアルゴリズムに組み込まれており、悪質で低品質なコンテンツを取り締まっています。

ペンギンアップデートによってSEOがどう変化したか

ペンギンアップデートによって、被リンクの数だけでなく、質も重要視されるようになりました。被リンクは現在も重要な指標ではあるものの、自動生成コンテンツのような質の低いサイトからのリンクなどは低評価の原因となるため扱ってはいけません。とくに、以下のようなページからの被リンクはペナルティの対象となるため、注意が必要です。

  • リンクをただまとめただけのページ
  • アフィリエイトのみを目的としたサイト

「リンクをただまとめただけのページ」とは、主に「リンクプログラム」を用いたサイトのことです。リンクプログラムとは、順位操作のために意図的にリンクを張る手法のことを指します。金銭や謝礼品によって相互リンクを獲得したり、登録者同士をマッチングして相互リンクをつないだりする手法が挙げられます。また、自動生成ツールを用いてキーワードやリンクを羅列するサイトもリンクプログラムとして扱われます。

一方で、「アフィリエイトのみを目的としたサイト」とは、検索エンジンやユーザーを騙して収益につなげる手法を用いたサイトのことです。たとえば、ユーザーがアクセスしたページとは異なるページに移動する「不正なリダイレクト」や、検索画面に表示される内容を偽る「リッチスニペットマークアップの悪用」が挙げられます。また、検索エンジンとユーザーに異なるコンテンツを表示する「クローキング」もペナルティの対象です。

このようなコンテンツは、低評価やペナルティを受ける可能性が高いので、思い当たるページがある場合は見直しましょう。新規コンテンツを作成する際にも、上記のような項目に該当しないように注意が必要です。

現在のアルゴリズムで高評価を得るためには、Googleのガイドラインへの準拠とユーザビリティへの配慮が欠かせません。検索エンジンとユーザーの双方にメリットがある高品質なコンテンツを作成する「ホワイトハットSEO」に注力しましょう。

まとめ

ペンギンアップデートとは、Googleのガイドラインに準拠していないSEOスパムを取り締まるためのアップデートのことです。ブラックハットSEOの流行を経て、2012年4月に初回アップデートが行われました。その後、2016年9月までに計7回行われ、現在はコアアルゴリズムに組み込まれて日常的にアップデートされています。

ペンギンアップデートによって、リンクプログラムなどの悪質な手法はペナルティを受けるようになりました。現在のアルゴリズムで検索上位に入るためには、コンテンツの質を高めるホワイトハットSEOへの取り組みが必要です。

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