近年注目されているインバウンドマーケティングについて概念から手法までを一気に解説!

テレマーケティングやダイレクトメールなどのプッシュ型のマーケティング手法、いわゆるアウトバウンドマーケティングの効果が下がっているといわれています。
そこで注目を浴びているのがインバウンドマーケティングです。オウンドメディアやSEO、ホワイトペーパー、EFOなどインバウンドマーケティングの手法は多岐に渡ります。
今回はインバウンドマーケティングを取り入れたい方向けに、概要から手法まで具体的に解説いたします。
インバウンドマーケティングとは
自社のターゲットとなる層に向けて有益な情報を提供し、自社の商品やサービスに興味を持ってもらうマーケティング手法をインバウンドマーケティングといいます。具体的な手法としてブログやSNS、ホワイトペーパーなどがあります。
インバウンドマーケティングはもともとアウトバウンドマーケティングの対義語として生まれました。アウトバウンドマーケティングは電話セールスやダイレクトメール、訪問販売などを行い、企業側から直接ユーザーにアプローチをしていきます。
近年、アウトバウンドマーケティングに代わる新たなアプローチとしてインバウンドマーケティングが注目されています。
インバウンドマーケティングが重要な理由
インバウンドマーケティングが重要視される理由として、スマートフォンが普及したことにより、ユーザーが主体的に情報を得られるようになったことが挙げられます。つまりスマートフォンの普及により以前にも増して「自分が欲しい情報は自分で調べられる」ようになったことで、広告やテレマーケティングなどの、企業からユーザーにアプローチするアウトバウンドマーケティングの必要性が薄れたということです。
そして、ユーザーが主体的に情報を取得できるようになったことで、アウトバウンドマーケティングに対して嫌悪感を覚える人が増えていることがもう一つの理由として挙げられます。
現在でもアウトバウンドマーケティングは行われていますが、企業側から広告やダイレクトメールなどを発信しなくても、商品の性能や使い勝手など必要な情報はスマートフォンで調べることが可能です。そのためアウトバウンドマーケティングは、ユーザーに不快感を与えてしまう手法になりつつあります。
このように情報を得る方法が変化していますので、ユーザーが何かを調べたいと思ったときに、自社のコンテンツにたどり着くようにインバウンドマーケティングを行う必要があるでしょう。
インバウンドマーケティングのメリット・デメリット
インバウンドマーケティングのメリット・デメリットをまとめると下記のようになります。

ユーザーが能動的に情報を集める時代ですので、そのようなユーザーにアプローチができることがインバウンドマーケティングの最大のメリットといえます。
また、作成したコンテンツは、情報が積み上げられていき自社の資産になります。
インバウンドマーケティングはオウンドメディアなどで発信した情報に集まったユーザーを対象とするので、広告の出稿と違い自社に興味があるユーザーにアプローチができます。そのため、費用対効果が高く、成果が出始めると継続的かつ費用を都度かけずに成果を得られます。
デメリットとしては成果が出るのに時間がかかることです。オウンドメディアで発信をしたとしても、すぐにPVやCVが増えるわけではありません。有益な情報を積み上げていった先に成果があります。
そのため、オウンドメディアなどの長期的な運用で人的コストがかかることを初期の段階で見込んでおく必要があります。
インバウンドマーケティングの手法
インバウンドマーケティングには潜在顧客をリピーターにするまでの
- Attract
- Convert
- Close
- Delight
4つの段階があります。ここではそれぞれの段階とそれに合わせた手法を解説いたします。
Attract=顧客を惹きつける
Attractは潜在顧客や見込み顧客を惹きつける、インバウンドマーケティングの第一段階です。
まずは自社の公式WEBサイトやブログなどで自社の商品やサービスに関する情報を発信します。発信する内容は自社の伝えたいことではなく、ユーザーにとって有益な情報であることが大切です。例えば、FAQや使用事例、自社の商品に関するマメ知識などです。
コンテンツが増えてきたら広告の出稿やSEOなどをおこない、ターゲットが流入しやすい状況にする必要があります。
SEOではユーザーが検索すると思われるキーワード選定をおこない、検索エンジンに評価されるコンテンツを作成していきます。SEOが成功すれば作成したコンテンツが検索結果の上位に表示されます。しかし結果が反映されるのには時間がかかるため、即効性があるリスティング広告などを併用すると効果が出やすくなります。
Convert=見込み顧客になってもらう
Convertはまだ自社の商品を知らない・魅力を感じていない潜在顧客を見込み顧客にステップアップさせる段階です。具体的にはホワイトペーパーやeBookなどをダウンロードしてもらい、ユーザーの氏名やメールアドレスなどの情報を集めることです。
ダウンロードをしてもらうために魅力的なコンテンツを用意しましょう。
EFO (エントリーフォーム最適化)を行うことも重要です。エントリーフォームの入力項目が多かったり、記入の仕方が複雑だったりすると、魅力的な特典があったとしてもユーザーは離脱してしまいます。入力フォームは分かりやすく、不要な質問項目を作らないように心がけましょう。
また、近年では個人情報保護の意識が高まっているので、信頼できない会社には大切な個人情報を渡してはくれません。プライバシーポリシーは必ず明示するようにして、社内で個人情報の管理のルールを策定するようにしましょう。
Close=顧客化する
Closeは見込み顧客を「顧客化する」段階です。
入手した個人情報を基にEメールやセミナーなどでコミュニケーションをとり、信頼関係を築くとともに、顧客の購買意欲を高めていきます。
Eメールを利用する手法としてステップメールがあります。ステップメールは見込み顧客の段階に応じた内容のメールを送る手法で、効率よく見込み顧客の育成が可能です。 しかし、メールで送る情報の作成や、送信する時期の設定など作成に手間がかかります。MAツールと呼ばれるマーケティングを自動化してくれるソフトもありますので、それらを利用してなるべく手間がかからないように運用しましょう。
Delight=ファンを増やす
自社の商品・サービスを購入してくれた顧客を、リピーターにして自社のファンを増やす段階がDelightです。
自社のリピーターにする有効な手法としてスマートコンテンツがあります。Amazonなどのネットショップを見ると「あなたにおすすめの商品」という形で、顧客が購入しそうな商品が表示されます。
これは購入履歴や閲覧履歴などの情報から顧客の好みを分析し、それに合わせてユーザー単位で表示を最適化しています。このように顧客の趣味趣向に近い商品を表示することで購入される確率は上がるので、顧客をリピーターにすることができます。
顧客の好みに合った商品を表示することができれば、顧客は「この会社は自分に合っている」と感じて好感を持ってもらえるでしょう。
また、FacebookやTwitterなどのSNSも活用されています。自社の公式SNSアカウントを登録してもらい、情報の配信や顧客サポートをおこなうことで顧客との信頼関係を深めてファン化することが狙いです。 企業の公式アカウントが炎上することも多々ありますので、発信内容についてのルールを明確化して自社のイメージを損なわないように運用しましょう。
オウンドメディアの重要性
インバウンドマーケティングの手法を紹介してきましたが、中心となるのはオウンドメディアであるといえます。
オウンドメディアとは企業が保有するメディアのことです。マーケティング用語としては一般的に「企業が運営しているWEBマガジン」のことを指します。
オウンドメディアはAttractの段階では、検索エンジンで上位表示されるようにSEOをおこないながらコンテンツを作成して潜在顧客を集めます。Convertの段階では潜在顧客に有益な情報を提供して、ユーザーに個人情報の登録をしてもらいます。
このようにオウンドメディアは「Attract」と「Convert」の2つの段階のユーザーに対して同時にアプローチが可能です。
オウンドメディアはインバウンドマーケティングの中心的な施策ですので、目的に合わせて構築・運用を行いましょう。
まとめ
インバウンドマーケティングの全体像と具体的な手法はイメージしていただけたでしょうか。
現在では、インバウンドマーケティングを積極的に取り入れる企業が増えています。
情報過多の社会の中で、ユーザーが自ら情報を検索するインバウンドマーケティングの重要性はますます高まっていくと予想されます。
成果が出るのには少し時間がかかりますので、早めに着手をして時代の流れに沿ったマーケティングを行っていきましょう。
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