SNS 公開日: 2020.02.04 更新日: 2023.01.17

各SNSのユーザー層・普及率と、活用のための戦略をご紹介!

若者を中心に利用が増えているSNSに注目し、SNSを使ったマーケティング戦略を打ち出す企業が増えてきました。とはいえ、企業がSNSを使ったマーケティングで成功することは簡単なことではありません。
SNS戦略を打ち出す際には、ターゲットとなるユーザーの属性や、どのユーザーがどのSNSを使っているか、などSNSごとの特徵を知る必要があります。

この記事では、各SNSの特徵と、それに合わせたマーケティング施策を説明していきます。特徴をしっかりと理解し、利用者がSNSを利用していることをイメージしながらマーケティング戦略を立てていきましょう。

ユーザー数の多いSNSとは

ユーザー数の多いSNSにはどのような種類があるのでしょうか。例えば日本で圧倒的なユーザー数を誇るといわれるLINEは、世界各国であまり利用されていないというデータが出ています。このことを踏まえると、日本におけるSNSを使ったマーケティング戦略は、世界で通用しない可能性も大いに考えられます。SNSそれぞれのユーザー利用数や年代別の利用割合を知り、効果的な施策を打ち出せるか考えてみましょう。

日本で利用者の多いSNSとは?

まずは日本で使われているSNSについて知っておきましょう。
「平成30年版 情報通信白書のポイント」によると、「LINE」の利用者が60%と最も多く、次いで「Twitter」「Facebook」「Instagram」の順となっています。「自ら情報発信や発言を積極的に行っている」人の割合が最も大きいのもLINEであり、企業のマーケティング戦略では欠かせない要素である「アクティブユーザー」が多いと考えることができます。

各国のSNSの利用状況

日本で最も利用者が多いコミュニケーションツールはLINEですが、
ドイツ・インド・イギリスでは「whatsapp」、中国では「wechat」、韓国では「kakaotalk」と、各国でSNSの利用状況に差が出ています。

(出典)総務省「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」(平成28年)

参照: 「平成28年版 情報通信白書のポイント」

この情報から、LINEの全世代における利用率が高いのは日本だと分かります。また20代に絞り各国のLINEの利用状況を見てみると、アメリカ・韓国・インドでも一定の利用者がいることも分かります。

また、Facebookなどの米国発ソーシャルメディアは世界各国で利用者が多い傾向にあり、海外市場に目を向けたマーケティング戦略を行う際は、LINEよりもFacebookをマーケティング戦略の場として利用する方が、ターゲットに広告が届く可能性が高くなるといえるでしょう。

国内ユーザー数No.1!「LINE」の特徴

国内ユーザー数NO.1の圧倒的利用率を誇る「LINE」。
その割合は、「少しでも利用している」と答えた人を含めると60%にまで登ります。どの年代の人がどれくらいの人数使っているのか、またLINEの特徴にはどんなものがあるかを見ていきましょう。

年齢層と普及率

日本で利用者の多いLINEでは20代の利用が最も多く20代全体の70%、次いで30代は60%、40代では40%台となっています。各年代でどのアプリよりも利用者の割合が多く、国民的SNSの代表と言えるでしょう

特徴

LINEの最も大きな特徴は「トーク機能」です。ユーザー同士が気軽にメッセージを送りあうことができ、個人同士でも、グループを作って会話をすることも可能です。一方企業も公式アカウント(LINE@)を作ることができ、そのアカウントを通じてユーザーとコミュニケーションを取ることが可能です。

LINEを使ったマーケティング戦略

LINEを使ったマーケティング戦略を考えるのであれば、LINE特有の機能からアプローチすることが効果的です。公式アカウントを使えば、キャンペーン広告やお得な情報をメッセージとしてユーザーに送信することができます。また、他のSNSにはない「スタンプ配信」という機能に注目し、アプローチしていく方法もあります。企業がスタンプを作成して使用することでLINEユーザーに自社を認知してもらうことができますし、親近感を持ってもらえるので自社を優先してもらえる可能性が高くなるでしょう。

拡散力が高い!「Twitter」の特徴

若い世代を中心に人気があるTwitterには様々な特徴があり、普段ブログや社内広報誌などを書いている企業担当者にとっては投稿文字数に限りがあるなど、制約の多いSNSという印象があるかもしれません。しかしTwitterには特定のキーワードで投稿を検索できる「ハッシュタグ」や、ユーザーの投稿をそのまま自身のフォロワーに向けて拡散する「リツイート」という機能がついており、それらの機能を使って効果的なマーケティングを行っていくことも充分に可能なのです。

年齢層と普及率

日本のTwitter利用層は20代が最も多く、若者に人気のSNSとなっています。アメリカでは30代の利用率が60%を超えており、インドにおいては60代でも40%の利用率を誇るなど各国の利用状況に差が出ています。

特徴

若者に人気のあるTwitterの大きな特徴はその「拡散力」にあります。ご存じの方も多いかと思いますが、Twitterにはリツイート機能というものがあり、他人の投稿をそのまま自身のタイムラインに投稿することが可能です。芸能人など影響力を持ったユーザーも多く利用しているため、自身の投稿がその人たちの目に触れれば思わぬ広告効果を生むこともあります。

またフォロー機能によって、自分をフォローしたフォロワーが毎回の投稿を閲覧することができるので、長期的なマーケティング戦略にも向いているSNSといえます。とはいえ、入力文字数に制限あることや、タイムラインへの表示が時系列順であることを考えると、より簡潔に伝えたい文章を考え、また投稿するタイミングなどに配慮することが必要になってきます。

Twitterを使ったマーケティング戦略

Twitterを使ったマーケティング戦略でも同様に、Twitter独自の機能を最大限に利用することが重要です。例えば、拡散力の強い芸能人に投稿を依頼したり、リツイートをしてもらうことは有効な手段です。あるいは公式アカウントを作り、定期的な投稿やフォローを行っていくことで徐々に認知を広げることができます。

世界中で使われている!「Facebook」の特徴

日本国内のユーザーが多いLINEに比べ、Facebookは世界各国に一定数のユーザーがいます。ユーザーアカウントを実名で登録することが多いため、今日では人脈作りに利用する人も多いといわれています。そのようなFacebookの特徴について見ていきましょう。

年齢層と普及率

世界各国で利用者の多いFacebookですが、日本では20代から順に利用者が多いことが分かります。LINE程ではありませんが、各世代での利用者も安定しており、幅広い世代にアプローチが可能なSNSといえます。

特徴

Facebookには実名で登録するという特徴があります。他のSNSでは多い「匿名性」がなく、信用度の高いSNSと言えます。投稿機能には文字や画像、動画の制限などが特になく、ユーザーの意図するままにアレンジがしやすくなっています。投稿範囲は一般公開や友達、特定のグループなどに変更可能なため、1つのSNSを利用しながら複数のコミュニティに発信することができます。

Facebookを使ったマーケティング戦略

Facebookには実名のほかに、ユーザーの趣味や出身地なども同時に登録されることも忘れてはいけません。こうした個人情報はマーケティング戦略におけるユーザーのセグメント化に利用されており、企業の広告運用には欠かせない情報となります。
この情報にしたがってマーケティング対象のユーザーをターゲティングすることができます。Facebookを使ったマーケティング戦略では、質の高い投稿を心がけてアカウントの信用度を高めると同時に、ターゲットとなるユーザーに広告をダイレクトに表示する並行運用も効果的です。

若者の間で大人気!Instagramの特徴

Instagramは画像や動画の投稿に特化したSNSです。利用者が年々増えており、従来のSNSでは難しかった「個人ブランディング」を行いやすいとして若者を中心に人気を集めています。ユーザーの中には、そのフォロワーの数や投稿の反響に応じて企業から広告収入をもらう「インフルエンサー」として活動しているユーザーもいることから、企業のマーケティング効果も期待できるSNSです。

年齢層と普及率

平成28年(2016年)のデータでは、日本のInstagramの20代~60代の利用率が10.2%と低めの結果となっていますが、20代のみの利用率は24.5%となっています。2018年の「株式会社ICT総研(東京都千代田区)」の調査データでは、日本国内におけるネットユーザーの利用率が36%に達していることなどから、まだまだ成長過程にあるSNSといえるでしょう。

特徴

Instagramは、画像や動画の投稿といった視覚情報に特化しているのが特徴です。Twitterに比べてリツイート機能などがなく、拡散力はやや劣るといえますが、ストーリーズ機能など特有のコンテンツでユーザーからの人気を得ています。ハッシュタグの検索機能を使って、画像や動画投稿から個人ページへアクセスできるため、魅力的な視覚コンテンツを作ることがアカウント流入のきっかけとなります。

Instagramを使ったマーケティング戦略

Instagramの特徴であるストーリーズ機能は、動画や画像を投稿することができ、24時間以内にその投稿が消えるため気軽に利用できるのが特徴です。この投稿の間に画像広告や動画広告を挟むことが可能です。
また投稿フィード上にも、一般のユーザーと同じようなクリエイティブ広告(動画・静止画)を投稿することができるため、一般ユーザーの目に留まりやすいといえます。

自社サイト(ECサイト)を持っている企業は、自社製品をカタログ形式にして投稿することができる「コレクション広告」を利用することも可能です。SNSのストーリーズ機能や投稿フィードからInstagramユーザーの自社サイト流入も図れるとあって、ターゲットの見込み客に効果的なアプローチをすることができます。

動画系SNSでNo.1!「YouTube」の特徴

YouTubeは幅広い世代が利用している動画SNSで知られています。コンテンツにはアーティストのプロモーションビデオや楽曲の配信、ユーチューバーによる映像作品など様々なコンテンツが存在しています。

年齢層と普及率

YouTubeは、LINEやFacebookに匹敵するほどの利用状況となっており、こちらもマーケティング戦略では重要なSNSといえます。各世代の利用率を比較すると、20代~40代の比率が高くなっているため、年齢別にユーザーをターゲティングする場合には1つの指標になりそうです。

特徴

YouTubeの特徴は、専用アカウントを作ることで誰でも簡単に動画などの投稿ができることです。クリエイティブな動画制作を行っているユーザーの中には、動画内に個人で運営しているWebページやSNSのリンクを貼り付け、視聴者が個人のコンテンツ内を巡回するような仕組みを作るなど、ブランディングの一環としてYouTubeを利用しているユーザーもいます。

また大きな特徴の1つに「関連動画」が表示されることも挙げられます。ユーザーが視聴した動画から、興味・関心の沸く動画コンテンツを自動でおすすめしてくれる機能です。動画コンテンツということもあり、ユーザーのSNS滞在時間は長くなる傾向にあります。

YouTubeを使ったマーケティング戦略

ユーザーの滞在時間が長い点に注目すると、動画の中でも「ストーリー仕立ての数分の動画コンテンツ」を配信する方法もあります。また、期間の短いキャンペーンなどを打ち出す場合には「バンパー広告」とよばれる6秒以下の動画コンテンツを配信し、低予算で多くのユーザーに広告を届けることができるため、マーケティングの目的に沿った広告設定が可能です。

また、幅広い年齢層に利用されていることを考えると、家族向けのコンテンツを含んだ広告配信も効果的でしょう。ECサイトの運営を行っている企業であれば、「家族で使う」コンセプトの商品を広告で表示してみてはいかがでしょうか。

他にも最近よく耳にする「人気ユーチューバー」とコラボする企画は、一定のユーザー層への訴求効果が期待できるため、マーケティング戦略の1つとして考えると面白いかもしれません。

高校生の間で爆発的人気!「TikTok」の特徴

中高生の間で人気が根強い「TikTok」は視聴時間が比較的短い動画コンテンツです。動画の加工や編集をアプリ内で操作可能なため、スマートフォン1つだけで高いレベルの動画配信が可能といわれています。

年齢層と普及率

中学生や高校生などの若い世代に人気のTikTokですが、芸能人や企業にも認知されるようになり、若い世代から徐々に上の世代へと普及しつつあるようです。

特徴

TikTokには通常の動画投稿に加えて、音楽に合わせて口パクをする「口パク動画」やダンス動画などが多く見られます。動画の配信には映像と音声の自作が付きものですが、既存の音楽などを使用することで高頻度に投稿を続けられるのが特徴です。

中高生に人気のSNSということもあり、ユーザーの住む地元のローカルな情報がリアルタイムに流れることも1つの特徴として挙げることができます。

TikTokを使ったマーケティング戦略

TikTokで自社アカウントを作り、社内の雰囲気や社員を紹介する動画をを投稿している会社もあります。こうした会社は、真面目になりがちな採用メッセージを面白い形で届けることで、親近感をもってもらおうとする採用マーケティング戦略をとっているのです。

また、通常の投稿動画の間に広告を挟むことができます。これを利用してユーザーの目を引くような動画を作れば、マーケティングに大きな効果が期待できます。

ビジネス系SNSもマーケティングに活用しよう!

これまでSNSの特徴やその特徴を生かしたマーケティングについて見てきましたが、ビジネスシーンで使われているSNSにもここで触れておきましょう。
例えば、「Slack」はそのうちの1つになります。会話ごとにグループ分けを行う「チャンネル機能」が特徴で、機密性の高い会話には「プライベートチャンネル」を使用し、2つの異なる組織がコミュニケーションをとる場合には「共有チャンネル」を使用することができます。チャンネルごとに会話内容が保存されるため、受信トレイに溜まったメールリストから必要な情報を探し出す手間が省けます。

世界で使われている履歴書アプリ「Linkedin」

世界最大級のビジネスSNSとよばれ、自己紹介を転職先の人事に「履歴書」として見てもらえることが大きな特徴です。ビジネスに特化したコネクタを築けることから、Facebookと並んでユーザーが多いSNSです。

企業のマーケティングとして考えるならば、自社ページを作成し、転職やジョブアップを希望するユーザーに情報を宣伝することが1つ戦略としてあるでしょう。ユーザーに直接連絡をとる手段もあるため、企業の人材獲得の場としても最適といえます。

ビジネスコミュニケーションを円滑にするSNS「chatwork」

クラウド型チャットツールといわれ、社内コミュニケーションはもちろんのこと、社外の取引先の担当者とも円滑にコミュニケーションを取ることに特化したSNSです。サーバーとの接続は全て暗号化されており、セキュリティ面でも定評があります。

まとめ

SNSを使ったマーケティング戦略では、それぞれのSNSの特徴に合わせたコンテンツ作りが欠かせません。まずはSNSの使用感を知るためにいくつかのSNSを利用してみて、特徴や機能を実際に把握してみると良いでしょう。

ヒトノテロゴ

執筆者:ヒトノート編集部

株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。

ヒトノテ坪昌史

監修者:坪昌史

株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。

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