ホームページをリニューアル!失敗しないために抑えたいポイント

WEB上における会社の玄関口にあたるホームページは、とても大事な要素になります。そのため、定期的にリニューアルして、多くの顧客を集客したいところ。
リニューアルに成功するためには、正しい知識と対策方法を知っておく必要があります。
この記事では、ホームページをリニューアルすべきか否かの状況判断から、よくある疑問、注意点、メリットから手順まで網羅的にご紹介します。
ホームページをリニューアルした方が良い状態とは?
ホームページには、情報が煩雑になっている、デザインが劣っている、コンバージョンがないなど、リニューアルをしたほうが良い状態というものがあります。この記事では、ホームページをリニューアルすべき状態をご紹介するので、是非ご自身のホームページと照らし合わせながらご確認ください。
レスポンシブ対応になっていない
スマホユーザーが多くなっている2020年現在では、ホームページのレスポンシブ対応は必須です。レスポンシブ対応とは、ホームページを閲覧する端末の表示幅に応じて適切な見た目へと変化するデザインのことです。
ホームページをパソコンから閲覧した時と、スマホから閲覧した時の両方に適切なデザインで表示されるために、レスポンシブ対応は重要です。
レスポンシブ対応を行っていないと、閲覧する端末で表示が崩れてしまう可能性があります。表示が崩れてしまうとコンテンツが閲覧しづらく、ユーザーは早期に離脱してしまいます。
また、SEOにおいてもレスポンシブは重要です。Googleは「モバイルファーストインデックス」とよばれる検索順位計算方法を採用しています。これは、スマホサイトを基準にして順位決めを行うというものです。レスポンシブ対応しておらず、パソコンで閲覧することを前提としているデザインですと、検索順位に影響します。
情報が古く、大きく変更が必要
ホームページに掲載している情報が古いと大きく分けて以下のデメリットがあります。
- ユーザーに対してのデメリット:イメージダウンにつながる
- 検索に対してのデメリット:検索順位が下がる
ユーザーが訪れたホームページに古い情報しかなく、新しい情報が見つからない場合、ユーザーは更新されずに放置されていると判断し、不審を抱く方もいるでしょう。
例えば、企業ホームページの場合は、まだ経営を続けているのか疑問に思う可能性がありますし、ホームページは会社の顔でもあるため、古い情報しかないとイメージダウンにつながりかねません。
また、検索エンジンは新しい情報を評価する傾向にあるため、古い情報しかホームページに掲載していないと検索エンジンからの評価が下がり、検索順位にも影響を及ぼしてしまいます。
競合と比較した際にデザインが劣って見える
WEBデザインはファッションのトレンドのように移り変わりが激しく、ホームページを作成した当時は最新のデザインであっても、数年もすれば古いと感じられてしまうことも多いです。
競合サイトが最新のWEBデザインで制作されている中、自分のホームページが時代に遅れたWEBデザインで制作されていた場合、ユーザーに与える印象は弱くなりがちです。場合によっては、「この会社は本当に信頼できるのか?」と不安を持たれてしまうこともありますし、せっかくのユーザーを最新のWEBデザインで制作されている競合に奪われることも考えられるでしょう。
ユーザーから見たら、古いデザインのサイトよりも最新のデザインで制作されたサイトの方が活動に力を入れているように見えるので、信頼感と安心感を与えるはずです。そのため、定期的に最新のWEBデザインに合わせたリニューアルすることをおすすめします。
情報が整理できていない
ホームページを長期間運営し更新を続けていくと、それに伴いページ数も増えていきます。そして、情報量が増えていくごとに管理が難しくなる傾向にあります。情報整理ができていないホームページは、ユーザーが求めている情報を探しにくく、目的の情報に辿り着けないこともあります。
コンテンツが複雑化して情報が整理できていない状態は、カテゴリの変更やタグの整理、ナビゲーションの修正など小手先の改善では整理できない状況に陥っている可能性が高いです。
コンテンツが煩雑になり手に負えなくなっているのであれば、ホームページのリニューアルで、根底から構成を見直していく作業が必要でしょう。
ホームページ経由のコンバージョンがない
ホームページを運営する上でコンバージョンの設定は必須といえます。コンバージョンとは、ホームページを通して最終的にユーザーに行ってほしい行動のことです。コンバージョンが明確に設定されていないと、ホームページ上でユーザーにしてほしい事が不明確となり、当然ながらお問い合わせなどが増えることもありません。ホームページ運営の方針が決まっていないともいえるので、迷走する可能性もあります。
そのため、コンバージョンを設定していない場合は、まずホームページを通してどういう目的を達成したいのかを考えましょう。そして、その目的を達成するにはどのようなリニューアルをすればよいか逆算して、リニューアルを進めましょう。
更新が煩雑で運用がしにくくなっている
2020年現在、ホームページはCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)の導入が主流になっています。WordPressはご存知の方も多いと思いますが、これもCMSの一種になります。
もし、CMSを使わずにホームページを運用している場合は、直接HTMLの編集を行うことで情報の更新をしなければならないため、非常に手間がかかりますし、運用担当者が慣れていない場合は思った通りにコンテンツが表示されないなどのミスを生む原因になります。
更新作業が煩雑で運用しづらくなっている場合は、CMSを導入して構築し直すのが無難でしょう。
前回作成時から年数が経ちすぎている
現時点でコンバージョンやアクセス数の低下など、ホームページを運営している中で特に気になる点がなかったとしても、立ち上げから長期間経過している場合は、気づかないうちに上で列挙したような問題が起きている可能性があります。
また、ホームページのリニューアル周期の目安はBtoBでは5年、BtoCでは3年といわれています。そのため、リニューアル周期目安を超えて運用しているのであれば、リニューアルを検討した方が良いでしょう。
ホームページのリニューアルでよくある疑問
リニューアルに対して疑問に感じるも多くあると思います。特に、ドメインやデータの引き継ぎ、URL変更に関しては、多くの方が疑問に思うことの一つかと思います。ここでは、ホームページのリニューアルでよくある疑問のポイントをご紹介します。
ドメイン(URL)は引き継げる?
一般的にドメイン(URL)は個人所有物になるため、ホームページをリニューアルしても引き継いで利用可能です。
ただし、リニューアル前とリニューアル後で契約しているレンタルサーバーを変更する場合、以下の条件に該当する場合は引き継ぎができません。
- ドメインを取得してから60日未満である
- ドメインの有効期限が切れている
基本的に今までホームページを運用してきて適切にドメインの有効期限を更新している場合、ドメインが引き継げないという状態にはならないと考えて良いでしょう。
現在のホームページのデータ(写真など)は引き継げる?
ホームページに掲載してある写真や文章などのデータの権利が運営者側に属している場合は、引き継ぐことが可能です。
一方、運営者ではない制作会社が作った画像や第三者に執筆してもらったものなど、著作権が他者に属している場合は、著作権者に再度確認する必要があります。譲渡されているのであれば運営者側のものになるため、自由に引き継ぐことができます。
各ページのURLは変えない方が良い?
基本的には、各ページのURLは変えない方が良いです。URLを変更する場合は、リダイレクト処理を入れて、URL変更前のページにアクセスされたときにURL変更後のページに飛ばす必要があります。そうしなければ、ユーザーはリニューアル前のページを見ることになってしてしまいます。
もし、リニューアル前のページが削除されていた場合は404ページが表示されます。ページにアクセスしたのにコンテンツが表示されなければ、企業のイメージダウンとなり、アクセス低下にもつながります。
また、リダイレクト処理の実装は、リニューアル時の作業量が増えるだけではなく、適切に動作しているか確認する工数もかかるため、完成まで時間がかかります。
これらのデメリットから、各ページのURLは変えないほうが無難です。
ホームページのリニューアルにおける注意点
リニューアルする際に注意しなければならないことは、制作業者変更の権利確認、ドメイン変更のリスク、リダイレクト処理、URL正規化など、たくさんあります。注意点について細かくご説明するので、後にトラブルとならないよう、ポイントをつかんでおきましょう。
制作業者変更に伴う権利の確認
前回制作を依頼した制作業者とは異なる制作業者に依頼する場合、注意しなければならないのが権利情報の確認です。例えば、ソースコードの著作権が自社ではなく制作業者にある場合、自社あるいは別の制作業者が改変してしまうと著作権侵害に該当してしまいます。
権利を確認せずに制作業者を変更してリニューアルを進めてしまうと著作権関連のトラブルが発生しかねませんので、しっかり確認しておきましょう。
ドメイン(URL)変更のリスク
ドメイン変更はおすすめしません。
ドメインを変更してリダイレクト処理をきちんとしないと、ドメインパワーがなくなってしまいます。ドメインパワーとはGoogleから得ているホームページの評価のことで、継続的にコンテンツを追加更新していくことによって蓄積され、ホームページに掲載しているコンテンツ全体の検索順位を上昇させる効果があります。
そのため、ドメインを変更すると育ててきたドメインの恩恵を受けられなくなるのです。
また、ドメインを変更する場合はメールアドレスの変更も必要になります。
メールアドレスが変更になると、名刺など印刷物は全て印刷し直す必要が出てきます。また、メールアドレスが変更されたことを取引先や現在連絡をとっている顧客に対して連絡しなくてはいけないため、非常に工数がかかってしまいます。
リダイレクト処理
上でも既に少し触れましたが、ホームページのリニューアルで忘れてはいけないのが適切なリダイレクト処理を行うことです。
リダイレクト処理が必要になる場面は大きくわけると以下になります。
- ページのURLを変更したとき
- ドメインを変更したとき
ページのURLを変更したら、古いURLでアクセスされたときに新しいURLに自動でリダイレクトするように設定しましょう。
例えば、旧ホームページでURL「work」に存在したコンテンツを「case」に移し、「work」を削除したとします。検索エンジンには、しばらく「work」へのリンクが表示されるため、アクセスすると404エラーが表示されてしまいます。
リダイレクト処理を行わないと検索順位も下がってしまいます。ユーザーからしても404エラーが出て見られないページがあると「このホームページは大丈夫なのか」とイメージダウンにも繋がります。
また、ドメインを変更した場合はリニューアル前のホームページにアクセスされたらリニューアル後のホームページに転送する301リダイレクトと呼ばれる処理を行わなければなりません。なぜなら、301リダイレクトを行わないとリニューアル前のドメインが保有しているドメインパワーを引き継ぐことができないからです。
ドメインは取得してから経過した時間に応じて、SEOの評価が上がります。そのため、古いドメインのドメインパワーを引き継ぐためにもリダイレクト処理が必要なのです。
URL正規化
ドメインを変更した場合は、URL正規化を行う必要があります。
URL正規化とは、同一コンテンツなのにも関わらず、複数のURLに分散してしまっているとき、URLを統一して検索エンジンにおける評価を集中させるSEO施策の一つです。
URL正規化を行わないと検索エンジンから受ける評価も分散してしまうため順位が下がり、コピーコンテンツとして分散されたいずれかのページがペナルティを受けてしまう可能性もあります。
ホームページをリニューアルするメリット
ホームページをリニューアルしたいと思っても、具体的にどんなメリットがあるのかわからないと実行しにくいと思います。リニューアルの代表的なメリットは「情報整理ができる、運営がしやすくなる、デザインを変更することで印象向上」などが挙げられますが、ここではそれぞれのポイントをご説明します。
情報を整理できる
ホームページは運営期間が長いほどコンテンツや情報量が増え、構造も複雑化します。コンテンツを追加して運営していくと最初は想定していなかったカテゴリの追加が必要になったりもします。そのため、どうしても初期のホームページ構成と異なってきてしまうのです。
しかし、リニューアルすることによって、不要と思われるコンテンツを削除するきっかけにもなるので、ホームページのコンテンツを取捨選択でき、構造の再配置など情報整理が可能になります。
また、上記でご説明した、最初は想定していなかったカテゴリの追加も、リニューアルに伴って新しく構造を設計することにより、他のコンテンツと整合性が取れます。
運営がしやすくなる
2020年現在では、ホームページ運用はWordPressを代表とするCMSによって行われることが多くなりました。
CMSを使用しないで静的なホームページを制作すると更新のたびにHTMLファイルをソースコードレベルで修正することになります。新しいコンテンツの追加や更新等を行う場合はマークアップスキルを持っている社内のホームページ運用担当者が行うか、保守契約を結んでいる制作業者に作業を依頼する必要があります。
一方、CMSはブログのように管理画面から更新が可能。コンテンツの追加や更新方法を覚える難易度も低いため、制作業者に更新を依頼しなくても自社内で完結出来ます。最低限のマークアップ方法を覚えていれば誰でもできるため、マークアップスキルのない人でも作業を行えるというポイントも見逃せません。
また、ホームページのリニューアルは更新するタイミングや手順など運用方法を見直すことにもつながりますので、運営しやすい環境を作れます。
最新のデザインでイメージ向上
最新のWEBデザインではなく古いデザインのままですと、イメージダウンにつながり、企業ブランドに悪影響が出る可能性もあります。
洗練された最新のWEBデザインに変更することによって、企業ブランドのイメージ向上にも役立ちます。
SEOの強化
検索エンジンの評価基準は定期的にアップデートされる仕組みになっており、それによって検索順位も変わります。先にも述べましたが、2020年現在では、Googleはモバイルサイトを基準に検索順位を決めています。そのため、レスポンシブに対応したホームページにすることによって、SEOの強化も可能です。
また、古いホームページですと旧来のマークアップ言語であるXHTMLで構築されていることがあるため、最新のHTML5で構築する機会になるのもリニューアルのメリットです。
XHTMLは2020年現在では古い言語であり、廃止されています。また、文法が厳格であるため、知識がない状態で触るときちんと表示できなくなるトラブルが発生することもあります。
また、HTML5は現在一般的に普及している言語であり、構成の意図を正確に検索エンジンに伝えることが可能なため、SEOとの親和性が高く、高い検索順位を狙えます。
レスポンシブ対応やHTMLを正しい構造で書き、検索エンジンに伝えるマークアップ方法に関しては、コンテンツの更新では対応できないため、リニューアルのタイミングでしか行えない重要な施策になります。
UI・UXの改善
ホームページリニューアルは、UIやUX改善を行うタイミングにもなります。使いやすいUIを用意しないと、せっかくホームページを訪れたユーザーの離脱率が高くなってしまうだけでなく、コンバージョン率も低くなってしまいます。
具体的な例を出すと、商品やサービスに対するお問い合わせや資料請求をコンバージョンとしている場合、分かりやすいボタンデザインや配置、快適な入力するフォームにしていないとコンバージョンにはなかなか結びつきません。
リニューアル前のホームページでUI・UXのどこが問題なのか洗い出し、改善することにより、ユーザーにとってストレスが少ないホームページになります。
UI・UXで重要なポイントはページ遷移のしやすさです。多くのホームページは、画面上部にメインコンテンツへの誘導をはかるメニューを用意しますが、画面上部だけではなく、フッター部分にもメニューを用意することで、コンテンツを読み終り、ページ下部まで到達したユーザーをほかのページに対して遷移を促すことが可能です。
アクセス数・コンバージョン数の改善
ホームページのコンテンツを適切に配置し、検索エンジンに適切な文書構造を伝えられるHTML5を使用することによって、SEOが強化されます。SEOが強化されると検索上位を狙えるようになり、アクセス数が改善します。
また、レスポンシブデザインを適用し、ユーザーが一番最初に見ることになるエリアであるファーストビューにより重要なコンテンツを配置するなど、UI・UXを考慮した作りにすることにより、ホームページを訪れたユーザーを逃さず、コンバージョン数を増やすことも可能です。
ホームページのリニューアル手順
リニューアルは、手順を踏んで行わないと失敗してしまう可能性があります。ここでは、一般的なリニューアル手順である問題の明確化、コンセプト設定、制作会社決定を順を追ってご説明します。
問題点の明確化
ホームページをリニューアルするには、現在のホームページで抱えている問題を洗い出す必要があります。そのためにはGoogleアナリティクスとサーチコンソール使用することが多いです。
Googleアナリティクスを使用することにより、以下のような情報を得ることができます。
- ホームページのアクセス数
- パソコンとモバイルのどちらで閲覧されることが多いか
- 多く見られているコンテンツはどれか
- ホームページにたどり着くユーザーが検索エンジンやSNSなど、どのチャネルから訪問しているか
- 各コンテンツの滞在時間
- ユーザーがどのページで離脱したか
- コンバージョン数
Googleアナリティクスを利用することにより、コンバージョンが低い場合はなぜ低くなっているのか、上記のような情報からヒントを得ることができます。
また、サーチコンソールは、ホームページの課題点を教えてくれます。以下はサーチコンソールで行うことができる代表的な項目です。
- どのようなキーワードで検索して流入したか
- モバイルフレンドリー(快適にスマホで閲覧できる状態)に作られているか
- 表示速度は遅くないか
- 検索エンジンへのインデックス状況(検索結果に表示される状態になっているか)
- コンテンツがインデックスされる(検索結果に掲載される)ように依頼できる
- 検索エンジンからコンテンツ削除を依頼できる
- 検索エンジン経由で何回表示され、どれくらいクリックされたか
- どのサイトを経由して自分のホームページにユーザーが到達したか
サーチコンソールを確認することによって、ユーザー目線でホームページを見ることができます。
ホームページを運営していると、運営者目線だけになりがちなので、客観的に自社ホームページを確認できるのはサーチコンソールならではの利点でしょう。
リニューアルをする目的とコンセプトを決める
リニューアルに重要なのが、何を目的としてホームページをリニューアルするのかということです。
コンバージョンを増やす目的でリニューアルすることが多いですが、コンバージョンを増やすためには、どの層に訴求したいのか、ペルソナ(ターゲット)を設定し、ホームページのコンセプトを設定する必要があります。
ペルソナとは、サービスや商品を売り出すのにモデルとなる顧客像です。年齢や性別、家族構成、趣味などを細かく設定してペルソナを作成することで、運営者の主観だけではなくユーザーの客観的な視点を加えてホームページの設計ができます。
また、3C分析を使って自社の事業を分析することにより、コンセプトを設定できます。3C分析とは、以下3つの分析を意味します。
- 顧客分析……消費者の悩みや商品・サービスを探す理由、情報の取得方法をアンケートや1対1で意見を伺うデプスインタビューなどを使用して行う分析。
- 競合分析……自社の競合となるライバル会社をまとめ、使用しているキャッチコピーやコンテンツ内容について調査し、把握する分析。
- 自社分析……自社の強みとなる部分やユニークな部分をアンケートやGoogleアナリティクスを使って調査する分析。顧客分析と競合分析と比較しながら行う。
制作会社を決める
リニューアルする目的やコンセプトを決めたら、リニューアルを依頼する制作会社の選定作業に入ります。 懇意にしている制作会社がある場合は、リニューアルを検討していることを相談し、依頼するのも一つの方法です。
ただし、制作会社ごとに強みがあることを理解しておきましょう。格安料金で仕上げることを強みとしている会社もあれば、丁寧なアフターサービスを強みとしている会社もあります。
それぞれの制作会社の強みを理解して、リニューアルする目的を実現してもらえるかどうか、ということを軸にして制作会社に依頼しましょう。まずは、複数の制作会社に見積書と提案書をもらい、それらを比較検討することをおすすめします。
また、制作会社が行う主な作業は以下になります。
- スケジュールの設定
- サーバー、ドメイン、システムの見直し
- コンテンツ構成の見直し
- サイトマップ作成
- EFO(入力フォーム最適化)の検討
- ワイヤーフレーム制作
- デザイン制作
- コーディング
- システム構築
- 納品
常にリニューアルする目的を頭に置き、各工程を制作会社と相談して、目的からズレないようにしましょう。
特にサイトをリニューアルするにあたって、考えたいのはEFOです。EFOはEntry Form Optimizationの略で、入力フォームをユーザーが扱いやすいように最適化する施策のことです。
なぜEFOが必要かというと、フォームまで画面をスクロールしてやってきた購買意欲の高いユーザーでもフォーム入力を経て、申し込みに至る数は減ってしまうからです。
ユーザーがフォーム入力から離脱する理由は複数考えられますが、
- 入力しなければならない項目数が多い
- 入力している最中に誤ってページを離れて戻ってきたら内容がリセットされてしまう
- 入力に必須となる項目がわかりづらい
などが挙げられます。
ユーザーの離脱を防ぐために行うフォーム改善には2種類あり、1つはフォームの入力項目を減らしてユーザーの負担を減らす方法です。例えば、氏名とメールアドレス、パスワードのみにするなどです。
もう1つはEFOツールを使用してフォームを改善する方法です。必須項目がわかりづらいのであれば、フォーム入力後に色を変える、入力エラーがあったらわかりやすくエラーメッセージを出すなどです。
また、ワイヤーフレーム制作も非常に重要な工程であり、ホームページ制作ではワイヤーフレーム制作は必須です。ワイヤーフレームでは、ホームページに必要な要素となるメインビジュアルやナビゲーション、コンテンツの位置などを決定します。
ワイヤーフレームを制作することによって、項目の不足や作り直しなど、思わぬアクシデントを防止することが可能です。また、複数人で完成イメージを共有できるため、自社と制作会社の意思疎通もスムーズになります。
ホームページのリニューアル後に行うべきこと
ホームページのリニューアルは、制作が終われば完了というわけではありません。リニューアルした後もやらなくてはならないことが残っています。ここでは、リニューアル後作業の代表である「周知、404エラーチェック、リンク切れチェック、サイトマップ送信」にまつわる大事なポイントをご説明します。
リニューアルしたことを周知する
ホームページのリニューアルを実施した後は、それを周知しなくてはいけません。プレスリリースで知らせたり、自社が運用しているSNSアカウントがあれば積極的にリニューアルしたことを発表したりするべきでしょう。
特にSNSは拡散性に優れているので、自社を知らないユーザーに対しても周知できる可能性があります。
404エラーのチェック
404エラーがあると、イメージダウンにつながることは先にも述べました。制作会社でもチェックしますが、全てのコンテンツページをクリックして自社でも必ず確認するようにしましょう。
リンク切れのチェック
404エラーと同じく、リンク切れもユーザーの心象に対して悪影響を及ぼします。必ず全てのコンテンツページを自社でもクリックしてチェックを行いましょう。
サイトマップの送信
検索エンジンに対して、リニューアルしたホームページの構成が記載されたサイトマップを送信します。サイトマップを送ることによって、クローラーがホームページを訪れて、検索エンジンにインデックスします。
検索流入を増やすためには必須ですので、忘れずに行いましょう。
サイトマップを送信するには、まずsitemap.xmlというファイルを作成します。sitemap.xmlはWordPressでホームページを作っている場合は、プラグインである「Google XML Sitemaps」を使うと簡単に作成できます。
WordPressを使っていない場合は、無料で使用可能なWebツールである「sitemap.xml Editor」を使用すると良いでしょう。「sitemap.xml Editor」はシンプルな構造でサイトマップ作成を経験したことのない人にもわかりやすく作られています。
サイトマップの作成が完了したら、次はサイトマップをサーバーに「https://xxx-homepage.jp/sitemap.xml」アップロードします。ただし、WordPressで「Google XML Sitemaps」を使用している場合はプラグインがやってくれるので、この工程は必要ありません。
その後、サーチコンソールにログインし、メニューから「サイトマップ」をクリックします。次に「新しいサイトマップの追加」部分にサイトマップのURLを書き、最後に「送信」ボタンをクリックします。
以上でサイトマップの送信は完了です。
まとめ
ホームページのリニューアルは、現在の状態を把握し抱えている問題を明確化してから、目的を設定します。このように目的から逆算して作業を行う必要があることが理解いただけたかと思います。
弊社は目的設定から逆算したホームページリニューアルに強みを持っています。無料相談を行っておりますので、いつでもお気軽にお問い合わせください。

執筆者:兼重勇希
株式会社ヒトノテのディレクター。自社メールマーケティング、オウンドメディアの記事制作、WEB広告の運用など幅広い分野を担当。

監修者:坪昌史
株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。
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