入力フォームの離脱率を下げたい!離脱の原因と解決のためのEFOを解説

せっかく良いサイトを作ったのに、設置した入力フォームで離脱してしまうユーザーが多い、と悩んでいる方はいませんか?
CV(コンバージョン)につながるはずの入力フォームまでたどり着いているのに、なぜか離脱してしまうユーザーが多い、そんな時に行いたいのがEFOです。
今回は、ユーザーが入力フォームで離脱してしまう原因と解決法を詳しく解説したいと思います。
ユーザーが離脱する原因は?離脱率の高いフォームによくある問題点
資料請求フォーム、会員登録フォームなど、その内容はさまざまですが、サイトの中の入力フォームまでたどり着いたユーザーはある程度意欲の高いユーザーです。ですが、入力フォームを開いたユーザーが、実際にはCVせずにフォームの入力中に離脱してしまっていることがあります。
ネットショップの研究では、入力フォームで離脱をしてしまうユーザーが約7割という研究結果まで出ています。
ユーザーが離脱してしまう理由の1つとして、フォーム自体の問題があげられます。いったいどんな問題点なのか、離脱率が高いフォームによくある問題点をいくつか見ていきましょう。
入力項目・入力段階が多い
ユーザーが離脱をする理由として、まず考えられるのは入力項目の多さです。
本当に必要な情報以上の項目を設置しているというのは、意外とよくあるものです。しかし、項目が多くなれば多くなるほど、ユーザーは入力に時間をとられてしまい集中力も途切れてしまいますし、何より面倒に感じて離脱をしてしまう要因となります。
また、項目が少なくても、ページが長く完了ボタンが見えない、また複数のページにまたがって入力をしないといけないなど、先が見えない入力フォームはユーザーが面倒に感じてしまうフォームの1つといえます。
エラー項目が分かりづらい
ユーザーの中には、項目を見逃したり記入方法を間違えたりする人もいるでしょう。そのような場合にエラーが出る仕組みを取っているサイトは多いのではないでしょうか?
しかし、どの項目がエラーなのか、はっきりとわからないフォームでは、ユーザーが間違いに気付くことができず、諦めて離脱をしてしまうかもしれません。
特定の動作によってバグが発生している
入力フォームによっては、特定の項目や動作でバグが発生している可能性もあります。
例えば、特定のブラウザでは正常に作動しない、電話番号でハイフンを入れるとエラーが出て入力がリセットされてしまうといったことが起こり得ます。
バグの発生により、ユーザーは一度入力した内容をもう一度入れ直さないといけない、そもそもフォームの入力を完了できないといった致命的な問題も起こりかねません。
入力フォームを設置した場合は、様々な環境で不具合が起きないか確認をしておく必要があります。
デザインが見にくい・入力しづらい
サイト全体でも重要ですが、入力フォームのデザインはより重要になります。
見やすさ、わかりやすさ、入力のしやすさによって離脱率が大きく変わる可能性があるからです。
例えば、フォームの記入欄が小さくクリックがしづらい、必須項目であることがわかりにくいなど、ユーザーがストレスを感じやすいフォームデザインは離脱率が高くなるでしょう。特に、最近はスマホユーザーが増えているため、入力のしやすさはスマホも意識する必要があります。
また、特に大事なのが「送信」や「次へ進む」などの次のステップへの誘導をするボタンです。他のボタンとあまり違いがなくわからないデザインだと、ユーザーが見落とす、もしくは記入の途中で誤って押してしまう等のエラーを起こしやすく、ユーザーの離脱要因になります。
もしも、リセットボタンを完了ボタンの近くに設置している場合は特に注意が必要です。間違って押してしまうと手間をかけて入力した内容が消えてしまい、ユーザーはせっかく高まっていた意欲をなくしてしまう可能性もあります。
このような取りこぼしをなくすためには、最後の完了ボタンにもしっかりと気を配る必要があります。
入力内容の指定・制限が細かい
入力してもらう内容によっても、ユーザーのストレスは発生する可能性があります。
例えば、「全角・半角の数字」でストレスが発生する場合が多くあります。
住所入力の際に、郵便番号は半角で入力するのに、住所の番地などは全角の数字で入れるなどの細かい指定がはいると、ユーザーはいちいち変換をしなければいけません。
また、入力方法の指定を明確に記載していないのに、いざ入力をしてみるとエラーがでてしまうといった場合も、ユーザーはストレスを感じます。
電話番号のハイフン、郵便番号のハイフンなども上記の例に入るでしょう。
フォームの離脱率を下げる「EFO」とは?
ご説明したように入力フォームでユーザーが離脱をしてしまう要因は実にさまざまですが、これを改善する方法として「EFO」というものが存在します。
EFOとは
「EFO」は「Entry Form Optimization」の略で、「エントリーフォーム(入力フォーム)最適化」という意味をもちます。
入力フォームにおいて、ユーザーの取り逃しをどう防ぐかを考え、改善を行うことで離脱率を下げ、最終的にはCVRを向上させるのがEFOの目的です。
EFOの対象は入力画面だけではない
入力フォームは、実際に入力する画面だけでなく、入力内容を確認する画面へ遷移をしてから、完了画面へ遷移してやっとCVとなります。
そのため、真っ先に入力画面から改善をするのではなく、それぞれの遷移率を調べて、どこでの離脱が多いか確認をしておきましょう。
一般的には入力画面よりも、確認画面の方が次の画面への遷移率が高いので、もし入力画面よりも確認画面の遷移率が低い、もしくは同じくらいの場合は確認画面から改善を進めることをおすすめします。
逆に、確認画面からの遷移率は90%を超えているという場合は、確認画面の改修は行わず入力画面の改修へ集中するのが良いでしょう。
具体的な改善のポイント
入力フォームの離脱要因はすでにご紹介しましたが、実際に改善をするためにはどこをどのように改善すべきなのでしょうか。具体的な改善ポイントと方法をご紹介します。
入力の手間は最小限にする
入力フォームを改善するにあたり、一番に考えたいのは「ユーザーのストレスをいかに減らすか」という点です。なるべく入力する手間を省き、必要最低限の動きだけで完了をしてもらうのが理想となります。
入力の手間を省く方法として、以下のような手段が考えられるでしょう。
- 入力項目を減らす
- 項目の入力方法をプルダウンやラジオボタンにする
- 住所などは自動入力を利用して入力する文字数を減らす
- 数字、全角、半角は入力時に自動で切り替わるように設定をする
どの改善方法も、ユーザーが手動で切り替えを行う、スクロールをするといった手間を省くものばかりです。入力する内容が少なく明確であれば、ユーザーは意欲が高いうちに入力を完了してくれます。
エラーを出さずスムーズに完了できるよう、フォーム入力にかかる手間を省いていきましょう。
フォーム画面のデザインを工夫する
ユーザーのストレスを省くためには、見た目やわかりやすさも重要です。
どこに入力をしたらいいのかわからない、入力する内容が不明瞭といったフォームは、デザインの見直しやちょっとした工夫を取り入れることで改善が可能です。
例えば、入力部分の要素を大きくするなどが有効です。スマホユーザーが増えていることを考慮すると、タップしづらいフォームはストレスになりやすいといえます。
他にも、デザインの改善として下記のような方法も考えられます。
- 入力ステップを表示させて、あとどれくらいで終わるのかを明確にする
- 必須項目と任意項目をはっきりと明記する
- 入力の例を記載しておく
- 入力中の項目は色を変えるなどしてわかりやすくする
- 入力が終わった項目はマークを表示するなどしてわかりやすくする
- 入力項目は視線の流れを意識して配置する
- 「完了」や「次へ」といったボタンは分かりやすいボタンにして配置にする
- 入力内容が誤って削除されないように離脱しようとしたユーザーにはポップアップ表示を取り入れる
エラー表示は修正事項を明確に
気をつけていても、入力をする際にエラーは起きてしまうものです。その時、ユーザーがすぐエラーに気づき、修正しやすいフォームにしておくことでストレスを軽減させることができます。
例えば、下記のような対策を行うことで改善が可能です。
- リアルタイムでエラー表示をさせる
- エラーの理由を、エラーの近くに表記する
- エラーの修正方法も一緒に表示しておく
- エラーが出ている箇所は色を変えて目立たせる
- エラーがある間は完了や次へといったボタンを表示させない
まとめ
CVに一番近いユーザーの離脱を防ぎ、CVRを効率よく改善できるのがEFOの特徴です。ちょっとした改善で、離脱率を下げCVRを伸ばすことも可能です。
EFOは、ユーザーにとっていかにストレスなくフォームを完了できるかを考えることが重要なポイントとなります。
もしも入力フォームからの離脱が多く悩んでいる場合は、ご紹介したEFOのポイントを参考に、フォームの改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。

執筆者:ヒトノート編集部
株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。

監修者:坪昌史
株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。
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