SEO 公開日: 2023.03.23 更新日: 2024.03.26

SERP(サープ)とは?表示される情報の種類・仕組み・分析方法を紹介

SEOを進める際に、必ず知っておきたい基本となる情報がSERP(サープ)です。SERPとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果ページのことを指します。

SERPに表示される内容は、定期的に変化するため、常に最新の情報を取り入れて理解することが大切です。また、SERPに表示される情報の種類を知ることで、質の高いコンテンツ作りに役立ちます。

本記事では、SERPの表示される内容や仕組み、分析方法、SEOとの関係などを解説します。

SERPとは?

SERP(サープ)とは、Search Engine Result Pageの頭文字を取った言葉で、GoogleやYahoo!など検索エンジンの検索結果ページのことです。検索結果の複数ページ(Pages)を指して、SERPsとも呼ばれます。

SERPには、WebページのタイトルやURL・画像などの検索結果以外に広告も表示されます。

同じキーワードで検索しても、スマートフォンとPCではアルゴリズムが異なり、SERPに表示される情報も変化します。SERPに自社のWebサイトなどを上位表示させるための対策がSEOであり、順位だけでなくSERPに表示される要素を考慮することが大切です。

例:Googleで「スマートフォン レンタル」を検索した場合のSERP

【一覧】SERPに表示される情報

SERPには、検索したキーワードに対する結果だけでなく、広告やリッチリザルト・ナレッジパネルなど、さまざまな情報が表示されます。

近年では、自然検索結果よりも上位に表示される広告枠が増えたため、自然検索1位のクリック率が低下しました。

SERPに表示される情報を理解して、SEOに役立てることが大切です。

ここでは、SERPに表示される情報を具体的に解説していきます。

リスティング広告

リスティング広告は、検索されたキーワードに関連した内容の広告を表示します。検索連動型広告やPPC(Pay Per Click)広告とも呼ばれています。

興味関心が強いユーザーへ広告を発信できるため、商品の紹介や集客に最適です。SERPでは、自然検索結果の上部に表示され、多くのユーザーの目に留まります

その他にも、リスティング広告には次のようなメリットがあります。

  • 比較的少額で広告を出稿可能
  • 集客に即効性がある
  • 任意のタイミングで配信・停止できる
  • 地域を限定してターゲティング可能

リスティング広告は、少額から始められ、地域を限定できるため、小規模なビジネスを展開している事業主でも気軽に始められます。ただし、適切なキーワードを選択しないと、広告の効果が減少するので注意が必要です。

リスティング広告については、「リスティング広告のやり方ってどうやるの?画像付きで分かりやすく解説!」で詳しく解説しています。

ユニバーサル検索

ユニバーサル検索とは、SERPにWebページだけでなく、画像や動画・ニュース・地図・ショッピングなど、キーワードに対応するさまざまな情報を表示することです。

例えば、「東京 ホテル」で検索すると、地図に東京駅を中心としたホテルが表示されます。これにより、ユーザーは視覚的にホテルの一を把握でき、文字だけの検索結果よりも利便性が向上します。

その他にも、「名作映画」と検索すると、人気映画の画像が一覧で表示されます。

ユニバーサル検索は、WebサイトのURLだけではなく、画像や動画、地図情報などを表示することで、よりユーザ―が求める情報をダイレクトに表示しようとするものです。

SEOを実施する際は、ユニバーサル検索も意識して、質の高い画像や動画などを配置することが大切です。

バーティカル検索

バーティカル検索とは、ニュースや動画・画像・ショッピングなど、カテゴリーを絞って検索できる機能です。

ユニバーサル検索と似ていますが、バーティカル検索は自分でカテゴリーを指定して検索できます。検索結果から不要な情報を省いて、欲しい情報にアクセスしやすくなるため、ユーザーの利便性が向上します。

バーティカル検索のカテゴリー表示順は、キーワードにより自動的に入れ替わります。

「パソコン」で検索した場合は、ショッピング・画像・ニュース・地図の順番で表示されています。

「大阪」で検索すると、地図・ニュース・画像・動画の順番です。

ユーザーのニーズに合ったカテゴリーが左側に表示されているため、自社のコンテンツで補完するべき内容の参考にできます。

サイトリンク

通常の検索結果では、Webサイト名・URL・メタディスクリプションが表示されますが、サイトリンクと呼ばれるサブページが表示されることがあります。

サイトリンクは、企業名や商品名など固有名詞で検索して、Googleが有益だと判断した場合に表示される仕組みです。

Googleの公式ページでは、サイトリンクについて以下のように解説されています。

「サイトリンクは、ユーザーの役に立つと Google が判断した場合にのみ検索結果に表示されます。サイトの構造が原因で Google のアルゴリズムが適切なサイトリンクを見つけることができない場合や、サイトリンクとユーザーのクエリとに関連性がないと思われる場合、サイトリンクは表示されません。」

Google検索セントラル「サイトリンク

つまり、サイトリンクを表示させるには、サイトの構造やナビゲーションを整理して、ナビゲーションリンクを設置するなどの施策が必要です。

リッチリザルト

リッチリザルトは通常の検索結果に加えて、FAQやパンくずリスト・レビュー・レシピなど、キーワードに関連する情報をより具体的に表示する機能です。

リッチリザルトによりユーザーは、より具体的で詳細な情報を得られるため、検索結果がクリックされやすくなります。

また、SERPに表示される情報が増えて他のサイトと差別化できる点も、クリック率を向上させる要因となります。

リッチリザルトを表示するには、構造化データの記述が必要です。 構造化データを記述すると、検索エンジンがコンテンツの内容を把握しやすくなり、検索結果に正確に反映されるメリットもあります。

アンサーボックス

アンサーボックスとは、ユーザーが検索した質問に対しての答えを表示する機能です。ワンボックスやダイレクトアンサーとも呼ばれます。

検索した質問内容の答えが要約され、SERPの上部に表示されるため、ユーザーは個別のサイトをクリックしなくても答えを把握できます。

ユーザーは手間をかけずに答えを知れてUXの向上が期待できますが、Webサイトの運営側としてはメリットばかりではありません。

自然検索結果のクリック率が下がるとの調査結果もあり、自社のサイトがアンサーボックスに採用されたら、その後の流入推移に注意が必要です。 アンサーボックスには、「強調スニペット」「ナレッジパネル」「ライブリザルト」の3種類があります。

強調スニペットとは

強調スニペットは、Webサイトの文章を引用した形で答えが表示されます

文章と画像で答えを表示するケースが多いですが、表やリスト・動画・フロータイプなど、バリエーションが豊富です。

強調スニペットに表示させるには、検索結果で上位表示させる・簡潔で分かりやすい文章で記述する、などの方法があります。

ただし、確実に表示されるわけではないため、強調スニペットを意識しつつ、通常のSEOを進めることが大切です。

強調スニペットは、「Googleの強調スニペットとは?SEOにおける重要性と表示させる方法について」で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。

ナレッジパネルとは

ナレッジパネルとは、SERPの右側に表示される情報枠のことです。

住所や営業時間・設立日・株価・レビューなど、必要な情報がまとまっていて、概要を知りたいユーザーであれば、知りたい情報のほとんどを得られます。

店舗名で検索されると表示されるケースが多く、集客に有効だとされています。 ナレッジパネルに表示されている情報が間違っている場合は、Googleにフィードバックを送れば、変更を提案可能です。

ライブリザルトとは

ライブリザルトとは、検索キーワードに対して現在の情報が表示される機能です。

例えば、現在の時刻や天気・スポーツの結果などで表示されます。また、スポーツで次の試合が決まっていれば、試合予定が表示されることも多いです。

情報を端的に知りたいユーザーに最適な機能ですが、ライブリザルトを見るだけで満足してしまい、サイトはクリックされないケースも多くあります。

Googleショッピング

Googleショッピングは、ユーザーが検索した商品を見つけやすくするために、SERPに商品画像や金額などを表示する機能です。

商品名の検索だけでなく、条件を指定して商品の絞り込みもできます。

例えば、「パソコン」で検索すると、デスクトップ型やノート型など、さまざまな種類が表示されます。「パソコン デスクトップ Core i7」と検索すれば、条件に合うパソコンだけを表示可能です。

Googleショッピングは無料のサービスで、Googleマーチャントセンターから登録を行えます。 ただし、Googleショッピングは、Googleが掲載する商品を自動で判断するため、サイトの運営側が掲載商品を選ぶことはできません。

Google for Jobs

Google for jobsは、検索キーワードに対応した求人情報を表示する機能です。

これまでは、求人情報を調べるには、求人サイトを訪問して希望の条件を入力する必要がありました。

しかし、Google for jobsは、検索欄に希望条件を入力するだけで、求人サイトを横断的に検索可能です。Google for jobsは、以下のような条件を指定して検索できます。

  • 「東京 求人」など地域指定
  • 「営業 求人」など職種指定
  • 「月給40万円 求人」など給与指定
  • 「完全週休2日 求人」など休日指定

Google for jobsに表示させるには、構造化データのマークアップやサイトマップを送信することが重要です。

構造化データのマークアップとは、Googleのクローラーに「職種」や「労働時間」など各種条件を伝えるために、ソースコードを編集することです。ただし、Google for jobsのアルゴリズムは公開されていないため、確実に表示されるわけではありません。

の人はこちらも検索

「他の人はこちらも検索」とは、検索したキーワードに関連するキーワードを自動で表示する機能です。

ユーザーに複数の選択肢を提示することで、求める情報へスムーズにアクセスさせる役割があります。

自然検索結果に表示されたサイトをクリックした後に、SERPに戻ってきた際に表示されます。また、SERPの下部に表示されることも多いです。

ただし、検索順位が低いサイトや、訪問者数が少ないサイトには、表示されない傾向にあります。

「他の人はこちらも検索」に表示されたキーワードを活用すれば、ユーザー心理をより詳しく分析でき、SEOにも役立ちます。

思うように検索順位が上がらなければ、他の人はこちらも検索に表示されたキーワードを盛り込んで、コンテンツを作成してみましょう。

「他の人はこちらも検索」とは?Googleの検索機能を活用してメディア運営に役立てよう

SERPに表示される仕組み

SERPに表示される仕組みは、サイトやページが自然検索結果に表示される仕組みと同じです。

大まかな流れは、検索エンジンによる「クローリング」、クローリングした情報をデータベースに保存する「インデックス登録」、検索エンジンのアルゴリズムにより順位を決める「ランキング付け」です。

それぞれの段階をスムーズに進めるには、以下で説明するポイントを意識しましょう。 ここでは、SERPに表示される仕組みを、流れに沿って解説していきます。

クローリング

クローリングは、SERPに表示されるための第一歩です。

クローラーと呼ばれるプログラムが、Webサイトを巡回して情報を収集することをクローリングと言います。

インターネット上には莫大な数のサイトが存在するため、管理しているサイトにクローラーが来るまでに時間がかかるケースがあります。

クローラーに巡回を促すには、サイトマップを送信する・Googleサーチコンソールから申請する、などの方法があります。

サイトへの巡回を促すだけでなく、クローラーが巡回しやすくする「クローラビリティ」も重要です。クローラビリティを向上させると、サイトが適切に登録されるだけでなく、検索結果へ上位表示されやすくなります。

クローラビリティについては、「クローラビリティとは?SEOの基本であるクローラビリティの解説」で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。

インデックス登録

インデックス登録とは、クローリングして収集した情報が、Googleのデータベースに登録されることです。

インデックス登録されると、ユーザーが検索可能な状態となり、SERPに表示されます。

インデックス登録されているか確認するには、Googleサーチコンソールの「URL検査」という機能を利用します。Googleサーチコンソールの上部にある検索窓にURLを入力すると、インデックスされているか表示可能です。

その他にも、ブラウザのアドレスバーに「site:URL」と入力すると、同じようにインデックスを確認できます。サイトのトップページだけでなく、サブページの確認もできるため、新しく作成したページは必ず確認しましょう。

Googleサーチコンソールでのインデックス登録の確認例

Googleインデックスの確認方法を解説!非表示の原因と対処法とは?

ランキング付け

SERPに表示される流れの最終段階は、ランキング付けです。

サイトやページを検索エンジンのアルゴリズムと照らし合わせて、検索結果に表示される順位を決めます。ランキング付けに関する具体的な要素は公表されていませんが、以下の点を考慮してサイト作りをする必要があります。

  • コンテンツの質
  • 内部SEO対策
  • 外部リンクの獲得など外部SEO対策

アルゴリズムは200種類以上の要素があると言われていて、アップデートを繰り返しています。素晴らしいサイトを作成しても終わりではなく、サイト側もユーザーのニーズに合わせて改善することが大切です。

Googleの考えやアルゴリズムを理解することで、検索エンジンやユーザーが求めるコンテンツになり、結果的にSERPの上位に表示されやすくなるでしょう。

まとめ

SERPとは、GoogleやYahoo!など検索エンジンの検索結果ページのことです。

SERPには、サイトのURLだけでなく、広告やアンサーボックスなどさまざまな情報が表示されます。

SERPにコンテンツが表示される流れは、クローリング・インデックス登録・ランキング付けの順番です。検索結果の上位に表示させるには、質の高いコンテンツを作成するだけでなく、SEOを行う必要があります

Googleのアルゴリズムが200種類以上あることから分かるように、SEOにもさまざまな施策があります。間違った施策は順位を下げる可能性もあります。

SERPに上位表示させ、サイトへの流入を増やすには、専門家などに相談しながら進めることがおすすめです。

ヒトノテでは、SEOに関する無料相談を行っています。ぜひご相談ください。

ヒトノテ坪昌史

執筆者:坪昌史

株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。

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