SEO 公開日: 2023.04.18

「他の人はこちらも検索」とは?Googleの検索機能を活用してメディア運営に役立てよう

アイキャッチ_ほかの人はこちらも検索

「他の人はこちらも検索」は、検索クエリに関連したキーワードを表示して、ユーザーが知りたい情報にたどり着くための手助けをするGoogleの機能です。サイト運営者は表示内容を分析することで、潜在的な検索意図を読み取ることができ、ユーザビリティに配慮したSEOやコンテンツ制作につながります。

しかし、活用するためには表示内容や仕組みについて、理解しておくことが大切です。そのためこの記事では、「他の人はこちらも検索」の特徴と仕組みについて詳しく解説します。

「他の人はこちらも検索」とは

「他の人はこちらも検索」とは、ユーザーが検索結果から特定のページに遷移し、検索結果にブラウザバックした際にボックス型で表示される機能です。

検索エンジンがブラウザバックしたユーザーは十分な情報を得られなかったと判断し、知りたい情報にたどり着くためのキーワードを提案してくれます。

海外では2016年10月に「PASF(People also search for)」として導入され、日本では2017年1月にモバイル版、2018年の2月にPC版が検索機能の1つとして導入されました。
※2023年2月現在、「他の人はこちらも検索」は検索結果の1ページ目にのみ実装されている機能です。

たとえば「SEO対策 ヒトノテ」と検索した場合、最初の検索結果にはタイトルメタディスクリプションなどが表示されます。検索結果ページに表示された「【2023年版】SEO対策とは?仕組みや施策、進め方などを徹底解説」のページに遷移し、ブラウザバックすると下記図のような「他の人はこちらも検索」を確認可能です。

「他の人はこちらも検索」は表示の有無や内容はコントロールできません。ユーザビリティの向上に活かすためには、「他の人はこちらも検索」から検索意図を読み取り、ページ内に上手く導入しておくことが大切です。

「他の人はこちらも検索」が表示される流れをキャプチャで紹介

PC版とモバイル版では、「他の人はこちらも検索」が表示される流れや形式が異なります。ユーザー視点でサイトを運営するためには、両方の表示方法を理解しておくことが大切です。ここからは、キャプチャを用いてPC版とモバイル版の特徴を解説します。

PC版の場合

PCでの検索の場合、以下の流れで「他の人はこちらも検索」が表示されます。

  1. 特定のキーワードで検索
  2. 特定のページをクリックして閲覧
  3. ブラウザバック
  4. 「他の人はこちらも検索」が表示される

たとえばPCで「Bリーグ開催」と検索すると、まずは下のような検索結果が表示されます。

その後、一度ページを閲覧してから検索結果に戻ると、下のように「他の人はこちらも検索」が表示されます。

基本的には6つのキーワードが表示されるものの、ニッチな検索キーワードでは「他の人はこちらも検索」のボックスが表示されないケースもあります。

モバイル版の場合

「他の人はこちらも検索」の導入時は、モバイル検索でもPC同様の流れで表示されていました。しかしアップデートによって表示方法が変わり、2023年2月現在は下記のような流れで表示されています。

  1. 特定のキーワードで検索
  2. 「他の人はこちらも検索」が挿入された状態で検索結果が表示

たとえば「Bリーグ開催」と検索した場合、下のように検索結果の中に挿入されます。

挿入される場所は検索結果ごとに異なり、必ず1位のコンテンツの下に表示されるわけではありません。また、特定コンテンツからブラウザバックした場合にも表示は変わりません。

「他の人はこちらも検索」に表示されるキーワードの仕組み

「他の人はこちらも検索」に表示されるキーワードの選定方法は、明らかにされていません。そのため、表示内容から仕組みを分析することが大切です。分析するためには時期やデバイスを変えながら多数のキーワードを検索する必要があります。

そのためここでは、当社が分析した「他の人はこちらも検索」の仕組みを紹介します。

2023年2月現在、同デバイス(PCとPC、モバイルとモバイル)から同キーワードで検索した場合、1ページ目に表示される「他の人はこちらも検索」に違いはありません。しかし、PCとモバイルで比較してみると異なる場合があります。

PCの「他の人はこちらも検索」
モバイル版の「他の人はこちらも検索」

また、デバイスの違い以外にもキーワードによっては、検索する時期や位置情報などでも変化することがわかっています。

このように、表示されるキーワードは状況に応じて異なります。基本的には、検索窓にキーワードを入力した際のサジェストキーワードに似た内容が表示されることが多いです。しかし、場合によっては異なる単語を含む関連キーワードが表示されることもあります。

一方で、ニッチなキーワードや検索意図が明確なキーワードは、「他の人はこちらも検索」が表示されないことがあります。

Google機能のサジェストキーワード、関連キーワードとの違い

「他の人はこちらも検索」とサジェストキーワード・関連キーワードは、どれもユーザーにキーワードを提案する機能です。しかし細かく見ると、少しずつ違いがあります。そのためここでは、それぞれの特徴を挙げながら、異なる点を解説します。

検索窓に入力した際に表示されるサジェストキーワードは、「他の人はこちらも検索」と同様に、モバイル版とPC版で表示されるキーワードが異なるケースが多いです。また、行動履歴や位置情報などによって表示内容が異なり、検索の前後で表示内容が変わることがあります。つまりサジェストキーワードは、ユーザーの行動によって表示する内容を決める機能だといえます。

「サジェストキーワード」と検索をかける前のサジェスト内容
「サジェストキーワード」と検索をかけた後のサジェスト内容

一方で関連キーワードは、検索クエリとの親和性が高いキーワードが表示される機能です。

結果的にサジェストキーワードと似通ったキーワードが表示されるものの、ユーザー属性によって変わることはなく、どのユーザーに対しても同じキーワードが表示されます。

「サジェストキーワード」と検索をかけた際の関連キーワード

「他の人はこちらも検索」は、サジェストキーワードや関連キーワードと同じ、あるいは似通ったキーワードが表示されます。ただし、サジェストキーワードなどとは異なり、PCではブラウザバック後にしか表示されません。

似た機能の「他の人はこちらも質問」とは

「他の人はこちらも検索」と似た機能として、「他の人はこちらも質問」という機能があります。これは、同じクエリで検索したユーザーが、どのような質問をしているのかが表示される機能です。表示位置は固定されておらず、検索結果のランダムな位置にアコーディオン形式で表示されます。たとえば下のキャプチャは、「Bリーグ開催」と検索した際の表示です。

質問をクリックすると、該当コンテンツのタイトルと質問に対する回答部分が展開。さらに、新たな質問が下に追加され、検索クエリに関する理解を深められる仕組みになっています。

たとえば下のキャプチャは、上のキャプチャにおいて「Bリーグチャンピオンシップ2022の日程は?」という質問をクリックした際の表示です。クリックした質問に関連する「Bリーグチャンピオンシップ2022のルールは?」などの質問が追加されています。

質問内容はクリックする度に追加されていくため、ユーザーが検索結果から離脱することなく幅広い情報にアクセス可能です。

「他の人はこちらも検索」をSEOとコンテンツに活かす方法

「他の人はこちらも検索」のキーワードを操作して集客することはできません。しかしキーワードを分析することで、SEOに活かすことは可能です。なぜなら「他の人はこちらも検索」は、検索エンジンがユーザーの検索意図と関連性が高いキーワードを選定していると考えられるためです。

Googleはユーザーの利便性が高い検索エンジンを目指しており、ユーザーにとって快適で有益なコンテンツが高く評価される傾向があります。したがって、Googleが選定した「他の人はこちらも検索」に含まれる内容を掲載することで、ユーザーにもGoogleにも評価されるコンテンツを作成できます。

たとえば記事の作成前の調査では、「他の人はこちらも検索」を満たせるように構成を作成することが大切です。そして作成後にも、定期的に「他の人はこちらも検索」を確認し、情報が不足していないか確認する必要があります。情報が不足していた場合は、既存のコンテンツを修正するのか、新規テーマとして作成するのか検討しましょう。

ただし、表示されているからといって、むやみに導入する必要はありません。メインとなる検索意図や予測されるユーザー属性なども踏まえたうえで、必要な情報のみを掲載しましょう。そうすることでサイト内にユーザビリティの高い良質なコンテンツを作成できます。

まとめ

「他の人はこちらも検索」とは、検索クエリとの関連性の高いキーワードを検索結果に表示する機能です。PC版では閲覧ページからブラウザバックした際に検索結果のタイトル下に表示されます。モバイル版では検索をかけた際に検索結果の中にランダムで挿入されます。

「他の人はこちらも検索」にはサジェストキーワードや関連キーワードと似た内容が表示されることが多く、ユーザーの検索意図を分析可能です。

表示されている内容がサイト内に不足していると感じたら、既存コンテンツを編集するか、新規コンテンツを作成することで、ユーザビリティの向上につながります。

ユーザビリティの高いコンテンツ制作にお悩みの方はヒトノテにご相談ください。ユーザーの検索意図を把握したキーワード選定から、有効度の高い施策をご提案いたします。

ヒトノテロゴ

執筆者:山本卓真

株式会社ヒトノテのSEOコンサルタント。中小企業から大企業まで様々な規模、業種のサイトのSEOに携わる。WEBマーケティングの広い知見と経験をもとにクライアントと伴走することが得意です。

ヒトノテ坪昌史

監修者:坪昌史

株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。

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