SEO 公開日: 2022.12.05 更新日: 2024.03.19

海外SEOは必要?メリット・デメリットや対策方法を解説

海外SEOとは、海外のユーザーからの自然流入(Googleなどの検索による流入)を狙うことです。日本のSEOとはターゲットとするユーザーや競合サイトも異なるため、海外SEO専用の対策をしなければなりません。

本記事では、海外SEOがそもそも必要なのかや、海外SEOを実施するメリット・デメリットを解説します。また、海外SEOを実施する上で、必ず行わなければならない施策も紹介します。ぜひ参考にしてください。

海外SEOとは?

海外SEOとは、国内にとどまらず海外にいるユーザーに向けてSEOで上位表示させるためにサイトの最適化を行うことです。つまり、ユーザーの言語や競合となるWebサイトがターゲットの国によって異なります。

また、海外SEOは、別名「多言語SEO」と呼ばれることがあります。様々な国をターゲットとする場合は、それに伴い言語も様々でしょう。
つまり、日本語で表示されるWebサイトのままでは、海外SEOにはなりません。地域ごとに合わせた言語で表示する必要があるため、元々のWebサイトを翻訳したコンテンツを制作します。
国によっては、文字を右から読む国もあります。季節や時差があるので日本と同じ分析結果になるとも限りません。

海外SEOは、海外のユーザーに提供するために、翻訳したwebサイトをGoogle等の検索エンジンに認識してもらう取り組みとも言い換えられます。
もちろん、海外のユーザーに合わせて最適化することは重要ですが、根本のSEOの考え方は世界共通なので、ユーザー目線を追求したWebサイトコンテンツの質を高めなくてはいけません。

海外SEOの必要性

次は、海外SEOの必要性を詳しくみていきます。国内だけで事業展開をしている企業のWebサイトは、日本人向けに最適化すれば問題ないのでは?と思うかもしれません。
海外SEOが必要と言われる理由として、具体的には次の2点が挙げられます。

事業展開の機会を逃す

サイトへの流入者が国内に限定される

これらを以下で詳しく解説します。

事業展開の機会を逃す

もし自社の商品やサービス等を、海外へ事業展開することを目指している場合は、海外SEOは重要になります。国内だけのSEOで満足していた場合、海外へ事業を展開できる機会を逃しているかもしれません。

Webだけではない販路拡大やプロモーションの方法はありますが、今の時代、Webサイトから情報を得る人は圧倒的な数がいるので、海外のWeb上に多く露出する必要があります。

Webサイトで海外に商品やサービスを認知してもらうためには、海外でよく使用される検索エンジンで、上位を取得しなければなりません。このため、海外でよく使用される検索エンジンに、自社のWebサイトをインデックスしてもらいましょう。

こうしているうちに競合のサービスも海外SEOを行い、海外進出を進めているかもしれません。海外SEOを行うために海外の情報収集を行うようになるので、新たなビジネスチャンスも生まれる可能性があるでしょう。

サイトの流入者が国内に限定される

SEOは、日本の検索エンジンに評価されることで、Webサイトへ多くのユーザー流入を見込むことができます。ですが、日本語の表記しかされていないWebサイトであれば、海外からのユーザー流入を見込むことができません。

国内だけではなく、国外に目を向けてみると、日本の何倍、何十倍もユーザーがいます。海外SEOによって、海外のユーザーをサイトに呼び込むことができれば、流入数に伴って多くの認知拡大をすることに繋がります。

海外SEOを実施する上でのメリット・デメリット

海外SEOを実施する際、メリットやデメリットがあります。
以下ではそれらを解説していきます。

海外SEOを実施するメリット

海外SEOを施すことにより、獲得できる具体的なメリットは次の通りです。

新しく広い地域を開拓することで情報が拡散され、自社サイトやサービスサイト等へのセッション数・コンバージョン数が多くなる

海外からの検索流入が増加することでブランディングが加速する

海外のユーザーが現在何を求めているのか、そのニーズを掴みやすくなる

海外へ事業展開することができる可能性が大幅に向上する

基本的には、海外SEOを施すことによる得られる利点は多く、どれも事業の拡大へと繋がるものです。例えば、海外展開を行おうとしている商品やサービスが、実際にユーザーにとって需要があるのかは、海外SEOを行わなければ分かりません。

海外SEOを行った場合、もし需要があれば、自社サイトやサービスサイト等の流入が見込めるため、セッション数やコンバージョン数が高まり、商品が売れる可能性がでてきます。反対に需要が無かったとしても、需要がないことを把握することができるので、自社の商品やサービス等のニーズを探れ、次の展開を検討することにも繋げられます。

海外SEOを実施するデメリット

続いて、海外SEOを施すことにより生じる具体的なデメリットは次の通りです。

Webサイトのクオリティは運営者の多言語に対する能力による

SEOを多言語サイトに施すのは難易度が高い

国内のSEOとは別に、海外SEOも別で運営していかなければならず、体制構築や人員採用などのコストや手間が膨らみます。多言語に精通する人がいれば運営を任せることもできますが、そうでなければ、クオリティの高いサイトを維持することは容易なことではありません。展開する言語毎にその言語に合わせたサイトを構築する必要があること、ただサイトを翻訳すれば良いわけではなく、SEOの要素をその国の言語ごとに取り入れなければなりません。

仮に、対応可能な人材や体制がいた構築できても、コスト面は大きく膨らんでいきますので、展開する言語の選定や予算も考慮した上で進める必要があります。

海外SEOで必要な対策・施策

海外SEOと国内SEOは、ターゲット層は全く異なりますが、根本のSEOの考え方は世界共通なので、ユーザー目線を追求したWebサイトやコンテンツの質を高めなくてはいけません。具体的に行わなければならないことは以下の二つです。

競合分析

キーワード出し

これらを詳しくみていきましょう。

競合分析

SEOは、自身の企業のWebサイトやサービスサイト等を、Google等の検索エンジンの上位に表示させることを目的としています。つまり、他社と競合するコンテンツを分析しなければなりません。

これは、海外SEOでも同様です。海外SEOを施す場合は、その国々次第で、検索エンジンによる各記事の順位が異なります。よって、その国で最も使用される検索エンジン毎に競合分析を行う必要があるのです。

キーワード出し

コンテンツ作りを行うときは、必ずキーワード選定を行います。キーワードを決めずにコンテンツを作るとSEOでの流入は見込めません。また、やみくもにキーワードを決めてもターゲットに合っていなかったり、検索ボリュームが少なかったりすると意味がありません。
海外SEOは、GoogleAdwords等のツールを使い各現地の検索クエリを出すと良いでしょう。

日本のキーワード選定ツールは、国内のSEOには有効ですが、海外SEOでは、効果が現れない可能性があります。そのため、その国に適しているツールを使用してください。

キーワード選定ツールについて
キーワードツールおすすめ20選を紹介!使い方や費用の情報など解説!

海外SEOと日本国内のSEOの違い

国内と海外SEOでどのような違いがあるのか、その概要を述べてきました。さらに両者の違いを深掘りすると、次のように明確な違いが存在します。

トレンドが異なる

検索エンジンが異なる

国内、海外に限らず、コンテンツのトレンドは、国ごとに違いがあります。さらに、使用される検索エンジンも異なる場合があるので、その国に合わせたSEOを行なう必要があります。これらを以下で詳しくみていきましょう。

トレンドが異なる

日本で今流行っているコンテンツが、海外のトレンドになるとは限りません。その国の経済状況や文化、季節などによって生まれるトレンドは異なるのです。
例えば、日本のカタカナ英語は、英語圏での本来の意味と全く異なるケースがあります。日本でカタカナ英語のキーワードがトレンド入りを果たしていても、英語圏では全く異なる挙動を見せるケースもあります。

トレンドからキーワードを選定する際は、対象とする国で流行っているものの情報を取り入れながらコンテンツ作りを行いましょう。

逆にトレンドになっていないからこそ、今後のトレンドをして持ち込むチャンスでもあります。海外SEOによって言語の壁、検索エンジンの壁を超えることで、新たなトレンドを生み、それを利用して自社のサービスを拡大することもできるでしょう。

検索エンジンが異なる

日本で最も使用されている検索エンジンはGoogleです。しかし、日本と海外では、主流の検索エンジンは異なります。例えば、アメリカでは日本と同じGoogleが主流ですが中国ではBaiduという検索エンジンが主流だったりします。

検索エンジンが変わってしまうと、アルゴリズムも異なるのでこれまでの経験に基づいて対策することが難しくなります。Googleと同じSEOだと、他の検索エンジン上では順位が下がってしまうケースもあります。

そのため、海外SEOを行う国を定めた後は、その国でどんな種類の検索エンジンが最も使用されているのかを必ず調べるようにしましょう。

まとめ

本記事では、海外SEOの必要性から、メリット・デメリット、行うべきこと、日本SEOとの違いについて、詳しく解説してきました。

国内SEOと海外SEOで行うべき施策の種類は同じですが、ターゲット層が異なる為、その内容は違います。地域ごとにトレンドは変化していくため、その流れを掴んでコンテンツ作りを制作しなければなりません。そして、海外SEOによって、自社の商品やサービスの海外進出の可能性や、ブランディングの向上が見込めます。

海外SEOは無料でできるため、本記事を参考に、海外SEOの検討をしてみてください。
また、株式会社ヒトノテでは、SEOやCVR改善のご支援を行っております。ご相談事項がございましたら、ぜひお問合わせください。

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執筆者:鈴木理沙

株式会社ヒトノテのSEOコンサルタント。人材系の企業にて、SEO改善とコンテンツマーケティングを担当。CVR改善やオウンドメディア運営、コンテンツ制作による認知拡大・ブランディングを経験。気持ちのよいコミュニケーションや痒い所に手が届くような提案を心がけています。

ヒトノテ坪昌史

監修者:坪昌史

株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。

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