コンテンツマーケティング戦略とは? サイト集客に必要な戦略の立て方

この記事では、コンテンツマーケティングで成果をあげるための戦略設計と質の良いコンテンツ構築の方法をお伝えします。
コンテンツマーケティングの戦略を立てたいと考えている方や、戦略を考える上で必要なフローを知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとはユーザーに対し、価値のある情報を提供することで信頼を獲得し、コンバージョンにつなげるインバウンドマーケティング手法の一つです。
従来は企業が広告やイベント、電話勧誘などで情報をユーザーに届けるプッシュ型のアウトバウンドマーケティングが主流でしたが、情報化社会の現代はユーザー自身が情報を選ぶプル型のインバウンドマーケティングが主流となっています。
コンテンツマーケティングもプル型に分類され、マーケティングの主流はプッシュ型からプル型へ変わりつつあります。コンテンツマーケティングについて詳しく知りたい方はこの記事をご覧ください。
コンテンツマーケティング戦略の立て方
コンテンツマーケティングは、コンテンツを量産するよりも、ユーザーにとって価値のある質の高いコンテンツを戦略的に作成することが重要です。
「質の高いコンテンツ」とは、ターゲットユーザーに響く内容というだけではなく、具体的に次の行動に移すことができたり、ファンになってもらえたりするようなコンテンツです。
そして、上記のようなコンテンツを作るためには、コンテンツマーケティング戦略を立てる必要があります。コンテンツマーケティング戦略では目的設定、ペルソナ設定、コンテンツの種類(オウンドメディア、動画、ブログ、SNSなど)の設定のように順を追って戦略を立てていきます。
⒈目的設定
目的設定をしてコンテンツマーケティングを通して実現したいことを明確にします。
できるだけ、具体的な目標設定を行うことがポイントです。
- ユーザーの新規訪問数を1.5倍にする
- コンテンツ経由の売り上げを20%増やす
⒉ペルソナの設定
ペルソナ設定をして誰にコンテンツを届けたいのかを決めましょう。
「ペルソナ」とは、企業や商品のターゲットとなる架空のユーザーモデルのことを言います。同じ商品であっても男性に紹介する場合と女性に紹介する場合はアプローチ方法が全然違うはずです。
また、コンテンツ製作のチーム全員でペルソナを共有すれば、メンバー間でターゲットユーザーが統一化されます。このことで、各コンテンツでのターゲットのズレをおさえることができ、メディア全体に統一感が生まれます。
コンテンツも作りやすくするためにも、ペルソナはできるだけ細かく設定することがポイントです。
例えば、自動車コンテンツを作成するときのペルソナを設定するとします。
- 「東京都在住の40~60歳男性」
- 「東京都港区住まいで大手電機メーカー勤務。妻と娘2人の4人家族で年収1,500万円の60歳男性」
このとき、①よりも②まで設定したほうが顧客をイメージしやすくありませんか?
前者だと高い商品をすすめるべきか、安い商品をすすめるべきか迷ってしまいますが、後者は比較的リッチな生活をしているので、リーズナブルさよりも高付加価値の方が響きそうです。
明確なペルソナは質の良いコンテンツ作りの助けになりますので、できるだけ具体的に設定しましょう。
また、ペルソナを「潜在顧客」とするか、「顕在顧客」とするかも考えておきましょう。
潜在顧客の場合は時間をかけてゆっくり価値を提供するコンテンツや言い回しが大事ですが、顕在顧客の場合は直接的なメッセージ、例えばセールス情報の提供や購買を促すコンテンツもちりばめた方が成果に結びやすいかもしれません。
⒊コンテンツの種類を決定する
ペルソナに適したコンテンツを選択しましょう。
- オウンドメディア
- 動画
- ブログ
- SNS
など様々な選択肢があります。ペルソナをしっかりと絞り込めていれば候補となるコンテンツも絞り込めるはずです。
例えば、ペルソナの特徴が20歳代女性だとしたら利用率の高い「Instagram」は見逃せないでしょうし、文字よりも画像や動画に慣れ親しんだ世代なので、画像や動画のコンテンツがメインになるのではないでしょうか。
もし、コンテンツの決定に迷う場合はペルソナと目的がまだ明確ではない可能性があります。一度ステップを戻して、ペルソナについて考え直した方が良いかもしれません。
⒋目標設定
目標を設定することで「コンテンツマーケティングの検証」ができるようになります。
- 売上
- アクセス数
- ページ滞在時間
などで定期的に数値の推移を見れば、コンテンツマーケティングが順調か否か判断できます。
もし、数値が悪ければ方向性を修正するなど対策が打てますが、数値化していないとただコンテンツを作成するだけになってしまいます。定期的に検証をしましょう。
目標設定をする上で重要となる指標として「KGI」と「KPI」があります。この2項目は設定しておくようにしましょう。
KGIとは
KGIとはKey Goal Indicatorの略称で、日本語では重要目標達成指標と言います。
例えば「売り上げを20%増やす」などがKGIに当てはまり、コンテンツマーケティングのゴールとも言えます。
KPIとは
KPIはKey Performance Indicatorsの略称で、日本語では重要業績評価指標と言います。KPIは、KGIを達成するための中間目標のようなイメージです。
自動車の販売会社を例にすると、
- 月単位の販売者数を増やす
- 新規訪問者を80%増やす
- 購入するユーザーにオプションでカーナビを購入してもらう
などがKPIに該当し、KPI達成を日々クリアすることで自ずとKGI達成に近づくように設定します。
コンテンツマーケティングのKPI設定について、詳細は以下の記事をご覧ください↓
⒌市場分析
市場分析を行い、「他社とコンテンツの差別化」を行うことも大事です。
ありふれたコンテンツだとユーザーは興味を持ってくれません。また、既存コンテンツの後追いになってしまうのもなかなかアクセスは伸びないでしょう。ユーザーを惹きつけるためには差別化されたコンテンツを作成することが重要です。
とはいえ、独自性のあるコンテンツの作成は容易ではありません。そのため、切り口を少し変えてコンテンツを作成してみることがポイントになります。
コンテンツをより上質なものにするための戦略
コンテンツの付加価値をワンランクアップするためにはさらに戦略を練る必要があります。その中で「コンテンツマップ」と「カスタマージャーニー」はコンテンツの価値を高めてくれるため、押さえておきましょう。
コンテンツマップの作成
コンテンツマップとは、コンテンツの全体図です。コンテンツの内容を落とし込んでいるので、コンテンツマップを見ればコンテンツの構成が一目瞭然で、導線設計がやりやすくなります。
コンテンツマップは導線作りのほかにコンテンツの重複防止、ペルソナに無関係なコンテンツを作成してしまうリスクヘッジに役立ちます。
カスタマージャーニーの作成
カスタマージャーニーとは、ユーザーがサービスを知ってからのサービスとのかかわりに関する一連の体験を旅になぞらえて表現するものです。
各時点でのユーザーの心理や行動の変化を図に落とし込み、ユーザーの行動と心の動き全体を「見える化」することで、各プロセスにおける課題を浮き彫りにすることを目指します。
ユーザーの行動と心の動きまで考えることで顧客ユーザーの立場でマーケティング戦略が組めるようになるため、下記の記事も合わせてご覧ください。
まとめ
コンテンツマーケティングは戦略が重要です。
量だけ追い求めたコンテンツはユーザーに届きづらく、購買行動を起こすほどの強いコンテンツにはなりづらいでしょう。そのため、コンテンツを作り始める前にターゲットユーザーに届く綿密な戦略作りが欠かせません。ペルソナを設定し、KPIやKGIを決めましょう。
また、他社のコンテンツと差別化するために市場分析もおろそかにできません。事前に戦略を練らずに始めてしまうと誰に向けて発信しているのかが分からないコンテンツになってしまいます。
弊社では、コンテンツの戦略設計から分析までPDCAを回しながらご支援することができますので、コンテンツ戦略にお困りの方は是非一度ご相談ください。

監修者:坪昌史
株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。
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