ヒートマップツールの利用方法と無料ツールを5つ紹介

自身で運営しているWEBサイトに訪れてくれたユーザーは、どの部分をしっかりと読んで、どこをクリックして、どこで読むのを止めたのかを把握できるツールがあるのをご存知ですか。
今回はサイトの課題を調べるためのヒートマップについて詳しく解説します。ヒートマップについて理解すれば、ユーザーの行動を詳しく把握し、コンテンツの質をあげることができるでしょう。
この記事の目次
ヒートマップとは
ヒートマップツールは、サイトにアクセスしてきたユーザーがどのページ部分を見ているのかを色で視覚的に可視化してくれます。また、ページ内でユーザーがよく見ている部分やユーザーの関心を引くことができなかった部分、ユーザーが離脱した部分、よくクリックされた部分を知ることができ、誰でも簡単に利用することができます。
運営しているWEBサイトで、トラフィックはそこそこあるのにコンバージョンがのびていないという課題も、ヒートマップを活用することで、問題点を洗い出すことができ、改善ポイントを明確にすることができます。
ツールによって仕様は変わりますが、PCだけでなく、スマートフォンからもアクセス解析可能です。
ヒートマップツールで確認・ 可視化できること
熟読エリアの表示
訪問者が良く閲覧する熟読エリアは、赤色(多くのツールの場合)で表示され、ページのどの部分が熟読されるのか理解することが可能です。良く見られているエリアは、下から順に青・緑・黄緑・黄色・赤の順番で表示されます。どこが閲覧されているのかを理解することができるため、コンテンツを変更した際、変更前と変更後を比較してテストを行うことができます。
終了エリアの表示
終了エリアでは、ユーザーがページのどの部分までを読んで終了したのかが、表示されます。終了エリアの横幅とパーセントの数字で終了場所を確認することが可能です。縦長ページのコンテンツやデザインを改善したい場合に便利です。
クリックエリアの表示
ページのどの場所でユーザーがクリックを押しているのかの把握ができます。一番最後にクリックした場所、 間違ってクリックした画像や文字などを解析することも可能です。ユーザーが関心のある画像やリンクの場所などを確認することができます。
カーソルの動きの表示
ユーザーのカーソルの動きを把握することも可能です。ユーザーが、どの順でWEBサイトを閲覧したのか、どうやってWEBサイトを閲覧しているのか、カーソルの動きを確認しながら、自身のWEBサイトの課題点を発見することができます。複数人の動きを見ることができるため、ページの傾向を読み解き、より質の良い改善施策の検討をすることにも活用することができます。
無料で使えるヒートマップツール
User Heat

月間30万PVまで使用できる無料ヒートマップ解析ツールです。PCサイトだけでなくスマートフフォンサイトやタブレットサイトでも利用することができます。
熟読エリア、終了エリア、クリックエリア、マウスムーブ、離脱エリアの5種類の機能を無料で利用することができます。但し、1サイトあたり30万PVまでとの上限があります。サイトを立ち上げたばかりや成長期に活躍してくれるヒートマップツールです。
無料版の利用は、1サイトあたり30万PVまでとなっています。30万PVを超えてしまうと自動で計測が止まります。(自動で課金されることはありません)
有料版は、User Heatの上位版として、企業向けに提供されています。サービス名もUser Insightと名称が変わります。ヒートマップ機能だけではなく、サイト訪問者の動向、コンバージョン改善までを意識したヒートマップ機能にも対応したアクセス解析ツールとなっています。
Ptengine

世界で15万社以上が利用しているヒートマップツールで、操作性が高く、知見のない方でも簡単に利用することができます。
誰でも利用しやすいデザインで設定も簡単です。細かなユーザー属性を解析することができます。
そのため、”どこ”に問題があるのかサイトのボトルネックになっている部分を理解し、本質的な課題解決策を得ることが可能です。
無料版では、3,000PVを上限として1ヒートマップのみ利用できます。有料版は、複数プランがあり、「Economy(¥14,800/月)」「Business(¥29,800/月)」「First(¥49,800/月)」と自身のサイト規模にあわせてプランを選択することができます。Economyプランから利用できるヒートマップの上限はないため、WEBサイトのPV数によって利用するプランを選択することができます。最上位プランは、Enterpriseとなっています。
SiTest(サイテスト)

SiTestは、ヒートマップツールの機能だけではなく、A/BテストやEFO、アクセス解析など複数の機能を搭載したWEBサイト解析ツールです。導入数は、40万サイトを超え、8つのヒートマップ解析ツールが標準搭載されています。
業界初、広告連携機能を搭載しており、自然検索と広告経由、直帰ユーザーとしなかったユーザーといったセグメントで、ヒートマップの比較ができます。また、スクロールであったり、ユーザーのサイト内行動を録画したりなど、ユーザーの行動をより詳しく確認することができます。
SiTest(サイテスト)に無料版は提供されておらず、利用申込時に1ヶ月のお試しで利用することができます。有料版は、カスタムプランとなっており、PV数、REC数、ドメイン数など、サイト解析時の要件に応じた形で見積をしていただけます。(要問合せ)
また、有料ではありますが、個人事業主向けにSiTest Liteというツールも提供されているので、興味のある方はぜひ確認してみてください。
MIERUCA HEAT MAP(ミエルカヒートマップ)

MIERUCA HEAT MAPは、コンテンツマーケ・オウンドメディア・SEO対策分析ツールのMIERUCAが提供するヒートマップツールです。
従来、熟読箇所(アテンションヒートマップ)と離脱箇所(スクロールヒートマップ)、クリック箇所(クリックヒートマップ)は、別々で閲覧することができる機能ですが、MIERUCA HEAT MAPは、この3つの機能を一覧比較でき、更にエクスポートができる機能が備わっています。この機能のお陰で分析を効率よく進めることができます。
無料版は、10,000PV/月、1ドメインという上限付きですが、利用することができます。
有料プランは、5段階ミニマム(9,800円/月)、ビジネス(19,800円/月)、ファースト(49,800円/月)、エキスパート(99,800円/月)、プロ(149,800円/月)のプランが用意されており、利用するPV数やURL数によって、プランを選択することができます。
MockingFish

MockingFish は、WEBサイトの測定、A/Bテスト、ヒートマップツールにが使えるツールです。
コーディングに関する知識がなくてもリンク先ページが変更できる「ビジュアルディタ」機能や基本的な ヒートマップの機能に加え、リストヒートマップが利用できます。要素・タイプ・クリック・パーセントなど細かい情報を仕入れ、管理することができます。また多変量テストやスプリットテスト機能も可能です。
海外のツールであるため、日本語には対応していません。
無料版では、50,000PVまでのヒートマップの利用が可能です。有料版では、アクセス数が無制限になりますが、 利用料金はお問合せとなっています。使える機能は、無料版・有料版ともに違いはないため、無料版を試してから有料版を使ってみても良いでしょう。
まとめ
ヒートマップツールは、WEBページの閲覧状況を視覚的に分析することができるツールです。ご紹介したように多くの種類があり、どれを選べばよいのか、悩む方も多いのではないでしょうか。
ツールの導入を検討されている方は、まず利用目的を決めましょう。ヒートマップツールを導入することで解決できる課題かどうかを見極めるとともに、どの様に活用をし、WEBサイトに活かしていくのかを整理してからでも、導入は遅くありません。また、料金は、PV数やドメイン数、ページ数などでも変わってきますので、契約の際は、自身が運営するWEBサイトの数値を確認し、シミュレーションをしましょう。うまく利用することで、サイトの課題解決に繋げることができ、施策のアイデア出しにも一役かってくれることでしょう。また、ヒートマップ機能だけではなく、それ以外の機能が充実しているツールもたくさんあります。自身の用途や目的を考え、ぜひ最適なヒートマップツールをえらんでください。
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執筆者:ヒトノート編集部
株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。

監修者:坪昌史
株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。
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