アクセス解析 公開日: 2020.03.27 更新日: 2023.02.21

Google Analytics でカスタムレポートを使う方法!

レポート画面

Google Analyticsに慣れてくると、毎回確認したい指標が出てきます。標準レポートをフィルタリングしていくことで必要な情報は確認できますが、毎回同じ操作を繰り返すのは面倒です。

そんなときに便利なのが、カスタムレポートです。自分に必要なデータだけを表示できるオリジナルのレポートを作成しておくと、毎回データの絞り込みを行う手間がなくなり、レポートにアクセスするだけで簡単に必要なデータだけを確認できるようになります。

今回はデータの深掘りに便利なカスタムレポートのご紹介と、おすすめのカスタムレポートをご紹介します!

Google アナリティクスの使い方・見方をマスターしよう!

カスタムレポートと他のレポートの違い

Google Analyticsには大きく3種類のレポートが存在します。標準レポート、カスタムレポート、マイレポートです。ここではそれぞれの特徴を紹介しながらカスタムレポートとの違いを説明します。

標準レポートとは

Google Analyticsにデフォルトで搭載されているレポートを、「標準レポート」といいます。標準レポートはいろいろな種類が用意されているので初めのうちは便利ですが、だんだん「このデータだけでいいのに…」「ここはこうなっていてほしい…」と不便に感じることが増えてきます。そうなったときに便利なのが、レポートを自分好みにカスタマイズできるカスタムレポートとマイレポートです。

カスタムレポートとは

カスタムレポートはその名の通り、複数のディメンションと指標を自由に組み合わせて自在にカスタマイズできます。1つの画面に1つのレポートしか表示できませんが、1つの視点を深く掘り下げて分析できるのが特徴です。

マイレポートとは

マイレポートでも、カスタムレポートと同じようにカスタマイズしたレポートが作れます。ではカスタムレポートとマイレポートで、一体なにが違うのでしょうか?

マイレポートは、重要度が高いレポートを複数のウィジェットにして、1つの画面に表示します。ウィジェットは、必要な情報だけを数値やグラフなどで表示した簡易レポートです。それぞれのウィジェットには、1つのディメンションと1〜2つの指標しか設定できません。

各レポートの利用メリット

マイレポートでは1つの画面に複数のウィジェットを表示できるため、サイト全体の概要がひと目でつかめます。これまで標準レポートのページを飛び回って確認していたデータを、1つの画面で確認できようになるのがメリットです。

一方カスタムレポートは、1つの画面には1つのレポートしか表示できません。しかし複数のディメンションと指標を自由に組み合わせられるため、マイレポートよりも詳細にデータを分析するレポートが作成できるのがメリットです。

サイトの全体像をひと目で把握するときにはマイレポート、1つの視点で細部まで掘り下げて分析したいときにはカスタムレポートと、目的に合わせて使いわけるといいでしょう。

カスタムレポートの設定方法

カスタムレポートを作成するには、左側にあるメニューの中から「カスタム」を開いて「カスタムレポート」を選択し、「+ 新しいカスタムレポート」をクリックします。

カスタムレポートの作成画面が開いたら、まずは表示されているカスタムレポートの構成要素を確認しておきましょう。

全般情報(タイトル)

レポートのタイトルを入力するボックスです。

レポートの内容

レポートを作成するために、指標やディメンションを設定していく部分です。カスタムレポートの中でメインとなる重要な部分ですので、設定方法はこのあと詳しく解説します。

フィルタ

表示するデータを限定したいときに設定します。

ビュー

レポートを反映させたいビューを選択します。

1. 全般情報の設定

まずはカスタムレポートにタイトルをつけます。レポート一覧に表示されるため、何の指標のレポートなのかがひと目でわかるタイトルにしましょう。

2. レポート内容の設定

それではいよいよレポート内容を上から順番に設定していきます。

タブ

カスタムレポートはタブが複数あるエクセルと同じ構成で、タブを切り替えて別々のレポートを表示できます。ここで入力する名前は、タブを切り替える部分に表示されます。

種類

・エクスプローラ

アナリティクスの標準レポートで、時系列で表示される折れ線グラフと、その下に検索や並べ替えのできる表が表示されます。フィルタをかける、検索するなどさらに細かな加工ができる利点があるので、通常はこの形式を選んでおくとよいでしょう。

・フラットテーブル

フラットテーブルでは最高5つのディメンションまで組み合わせ、並べて表示できます。

複数の指標でデータを出力することができるので、エクスポートしてエクセルなどで加工したいときにはフラットテーブルを選びましょう。

・地図表示

地域ごとのトラフィックなどを、設定した地図上で確認できます。国や地域の地域ごとのボリュームを視覚的に確認したいときにおすすめの表示形式です。

指標グループ

ページビューやセッション、平均セッション時間など、横軸に表示される指標を選びます。指標は1つのグループにつき10個まで選べるので、ディメンションに対して必要な指標を選びましょう。指標グループは5つまで作成可能で、レポート画面で切り替えて表示できます。

ディメンションの詳細

ディメンションでは曜日や時間、参照元など縦軸に表示されるもので5つまで選択可能です。エクスプローラ形式の場合、ディメンションは項目をクリックすることによって、内容を掘り下げた形で表示できます。

3. フィルタの設定

レポートに表示するデータを絞り込んで表示したいときに使用できる任意の項目です。絞り込みはレポート全体に適用されます。例えば対象のページや、アクセス元のデバイス、チャネルなどディメンションに含まれる項目で絞り込むことが可能です。

4. ビューの設定

アナリティクスのアカウントにサイトを複数登録しているときには、作成したカスタムレポートを他のサイトにも反映できます。すべてのサイトに反映したいときには「このアカウントに設定されているすべてのビュー」を選び、そうでなければ「1個のビューを選択」から対象のビューを選択してください。

サイト分析におすすめのカスタムレポート

カスタムレポートの作り方はわかったものの、最初はどんなレポートを作ればいいのかとまどってしまいますよね。こちらではおすすめの指標とディメンションの組み合わせを紹介します。

実際にレポートを作ってみると、「この指標も追加したい」「この組み合わせのものがほしい」とわかってきます。レポートはあとで編集もできるので、とにかくまずチャレンジしてみましょう!

曜日×時間の分析レポート

レポートの種類は「フラットテーブル」を選択し、ディメンションに「曜日の名前」と「時」を指定し、指標には「セッション」「コンバージョン率」を指定しましょう。セッション数が多い、あるいはコンバージョン率の高い曜日と時間帯が確認できれば、リスティング広告をその時間帯に合わせて出稿する、SNSの投稿はその時間帯に行う、など効果的な戦略が立てられます。

検索キーワード分析レポート

ユーザーがどんなキーワードで検索して、どのページにランディングしているのかを調べるレポートです。種類は「エクスプローラ」を選び、指標に「セッション」「直帰率」を指定、ディメンションには「キーワード」と「ランディングページ」を追加します。例えばあるキーワードでランディングの多いページの直帰率が高ければ、キーワードとページの内容のミスマッチが発生していると考えられるでしょう。それぞれのページがユーザーの求める内容と合っているかを確認するのに役立つレポートです。

デバイスの分析レポート

ユーザーの使用しているデバイスやブラウザ、解像度などの組み合わせを詳しく把握したいときに便利なレポートです。種類は「フラットテーブル」を選び、ディメンションには「デバイスカテゴリ」「ブラウザ」「ブラウザのバージョン」「画像の解像度」を指定、指標には「ユーザー」「直帰率」を選択します。サイトやページを作成した際の画面表示確認や動作確認の優先順位付けをするときや、直帰率が高いなど問題のある組み合わせを抽出するときなどに使います。

カスタムレポートを管理しよう

せっかく作成したカスタムレポートですので便利に使いたいですね。ここでは作成したカスタムレポートの管理方法をご紹介します。

カスタムレポートをメールで受け取る

作成したカスタムレポートは、メールで定期的に配信するように設定しておくと便利です。カスタムレポート解析画面の右上に表示されている「共有」をクリックするとポップアップが開くので、そちらから設定しましょう。

宛先のメールアドレスと配信するメールにつける件名、ファイル形式や配信の頻度を選択して保存すると配信が開始されます。自分でレポートを確認するのはもちろん、部署内で定期的に情報共有したいときにも便利です。

カスタムレポートを共有する

作成したカスタムレポートは、誰とでも共有が可能です。カスタムレポート一覧の右にある「操作」と表示されたプルダウンメニューから「共有」を選択すると、共有用のURLが発行されます。共有したい相手にURLを送信するだけでなく、サイト上に公開してシェアすることも可能です。

カスタムレポートを削除する

不要なカスタムレポートを削除したいときは、カスタムレポート一覧から削除したいレポートを選び、右端の「操作」と表示されたプルダウンメニューから「削除」を選びます。確認画面が表示されるので、削除するレポートに間違いがないかよく確認したうえで削除しましょう。削除したカスタムレポートは復活できないので、間違って削除しないように注意してください。

まとめ

Google Analyticsを使い続けていくと、自分に必要なデータはある程度固定化してくるものです。カスタムレポートを作って自分に必要なデータに素早くアクセスできるようにしておくと、毎回メニューからレポートを探し、フィルターで絞り込んでいく手間がなくなり時間も労力も削減できます。

最初はなんとなく難しく感じるカスタムレポートですが、いくつかレポートを作成してみると要領がつかめ、自分が思う通りのデータを抽出して分析できるようになります。サイトの問題点の洗い出しや改善を、ピンポイントで効率的に行うためには、データの詳細な分析が欠かせません。今回の記事を参考に、ぜひカスタムレポートを使いこなしてください!

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執筆者:ヒトノート編集部

株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。

ヒトノテ坪昌史

監修者:坪昌史

株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。

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